第12戦車大隊

第12戦車大隊について

第12戦車大隊は、陸上自衛隊の第12師団に所属していた機甲科部隊です。群馬県北群馬郡榛東村の相馬原駐屯地に駐屯し、地域の防衛に重要な役割を果たしていました。部隊のマークは、白線で「12」を象った師団章の上に虎の顔が描かれており、両側の横線で中隊の番号を示していました。2001年（平成13年）の第12師団の旅団化に伴い、再編成によって惜しまれつつも廃止されました。

沿革

第12戦車大隊は、1962年（昭和37年）1月18日に相馬原駐屯地で編成されました。当初は3個戦車中隊を基幹としていました。

1962年1月18日: 相馬原駐屯地にて編成完結（3個戦車中隊基幹）。
1985年8月13日: 日本航空123便墜落事故に対する災害派遣活動に参加し、救出活動に人員を派遣。
1988年8月: 北方機動特別演習に参加し、渋川駅から浜釧路駅まで戦車の鉄道輸送訓練を実施。
1990年3月25日: 戦車の北転事業の影響により、第3戦車中隊が廃止。
2001年3月25日: 第12師団の旅団化に伴い、部隊が廃止。


第12戦車大隊は、創設から解散までの間、様々な任務を遂行しました。特に、1985年の日本航空123便墜落事故においては、災害派遣活動として救助活動に尽力しました。また、北方機動特別演習への参加や、戦車の鉄道輸送訓練など、全国規模での機動力を発揮するための訓練も行っていました。

廃止時の部隊編成

第12戦車大隊は、廃止時には以下の編成でした。

第12戦車大隊本部
本部管理中隊「12戦-本」
第1戦車中隊「12戦-1」
第2戦車中隊「12戦-2」

歴代の主要幹部

歴代の主要幹部の詳細については、資料が限られているため割愛させていただきます。

歴代の主要装備

第12戦車大隊は、その歴史の中で様々な装備を運用してきました。以下に主な装備を記載します。

M24軽戦車
M41軽戦車
61式戦車
74式戦車
M3A1装甲車
60式装甲車
82式指揮通信車
78式戦車回収車
64式7.62mm小銃
11.4mm短機関銃M3A1


特に、61式戦車は最後まで装備していた部隊の一つであり、その退役を見届けた部隊として知られています。また、M24やM41といった旧式の戦車から、74式戦車まで、日本の戦車史を象徴する様々な装備を運用してきたことがわかります。

まとめ

第12戦車大隊は、その短い歴史の中で、数々の任務を遂行し、陸上自衛隊の機甲戦力の発展に貢献しました。特に、61式戦車の運用や災害派遣活動は、部隊の歴史を語る上で欠かせない要素です。部隊は解散しましたが、その活動は記録として残り、後世に語り継がれることでしょう。

参考資料

PANZER臨時増刊　ウォーマシンレポート50　陸上自衛隊の戦車部隊　その歴史と現状　アルゴノート社　2016
陸上自衛隊機甲科全史　菊池征男著　イカロス出版　2017

関連項目

富士学校
富士教導団
機甲教導連隊
第1機甲教育隊
第1戦車大隊

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