第160回天皇賞

第160回天皇賞（秋）

第160回天皇賞（秋）は、正式には「天皇陛下御即位慶祝 第160回天皇賞（秋）」と称し、2019年10月27日に東京競馬場で開催されました。この特別な競走は、平成から令和にかけての天皇陛下の即位礼を祝い、特別な意味を持っていました。

天皇陛下の即位を祝う特別競走

令和元年10月22日に行われた「即位礼正殿の儀」に関連して、秋の天皇賞は特別名を冠されました。また、日本中央競馬会（JRA）では、天皇賞に関する歴史や皇室との結び付きをまとめた「天皇陛下御即位慶祝メモリアルブック」が配布され、競馬ファンや関係者の思い出も語られました。

レースの前情報

この年の天皇賞には、全16頭中10頭がGI（グレード1）優勝馬という豪華なメンバーが揃いました。特に注目されたのは、アーモンドアイで、彼女は牝馬三冠及びジャパンカップを制覇した実績を持っています。彼女に続く人気馬は、GIでの勝利を収めているサートゥルナーリアやダノンプレミアムなどが名を連ねていました。

当日の東京都は曇りで、天候は良好でしたが、天皇賞開催の数日前には大雨が降っており、馬場状態が懸念されました。しかし、天皇賞前日には晴天に恵まれ、馬場は良好に回復しました。競走の発走時刻は15時40分でした。

レース展開

レースが始まり、アエロリットが好スタートを切って先頭に立ち、後ろにはサートゥルナーリアとダノンプレミアムが続く形になりました。アーモンドアイは後ろから様子をうかがいながら、最終コーナーへと入っていきました。1000メートルの通過タイムは59.0秒、アエロリットはマイペースを貫いていましたが、彼女の外からサートゥルナーリアが進出し、ダノンプレミアムも続いてきました。

直線に入り、アーモンドアイは内側から抜け出し、そのまま一気に後続を突き放しました。残り200メートルでは既に2番手とは3馬身差をつけ、堂々の独走でゴールに到達。最終的に、アーモンドアイが優勝し、GI7勝目を挙げました。

レース結果

1着：アーモンドアイ
2着：ダノンプレミアム
3着：アエロリット

アーモンドアイの勝利は、前走となる安田記念から146日ぶりのレースでしたが、見事にその間隔を克服しました。彼女に騎乗したクリストフ・ルメール騎手は、「アエロリットの後ろで良い位置を取れた」と語り、レース展開の素晴らしさを称賛しました。

また、国枝栄調教師もアーモンドアイのパフォーマンスに驚きを隠せず、「一気に抜けましたね」と振り返りました。

騎手と馬主のコメント

アーモンドアイの所有者であるシルクレーシングの代表は、彼女の勝利に感謝し、「直線で外へ逃げ出したときは鳥肌が立ちました」と興奮気味に語りました。ひと夏を越え、精神的にも成長したというアーモンドアイ。今後の競走にも期待が寄せられました。

このように、2019年第160回天皇賞（秋）は、単なる競馬のレースを超え、皇室への敬意が表された特別なイベントとなりました。アーモンドアイの圧巻の走りを目の当たりにしたファンたちにとっても、忘れえぬ一日となったことでしょう。

もう一度検索