第2回立法院議員総選挙

第2回立法院議員総選挙について

1954年3月14日に実施された琉球政府の第2回立法院議員総選挙は、琉球列島の政治動向を大きく左右する重要な選挙でした。この選挙では、奄美群島の日本本土復帰という大きな変化が背景にありました。これにより、奄美地区の選挙区と有権者が選挙から除外され、選挙制度にも小選挙区制が新たに導入されました。

選挙の概要

公示日: 1954年2月7日
投票日: 1954年3月14日
議席数: 29議席
選挙制度: 小選挙区制
有権者数: 325,303人（男性：144,387人、女性：180,916人）
立候補者数: 63人

選挙の主な争点

この選挙の大きな特徴は、奄美群島の日本復帰によって選挙区と有権者構成が変化したことです。また、琉球民主党（民主党）と沖縄社会大衆党（社大党）という二大政党による対立が鮮明になった点も挙げられます。民主党は、行政主席の比嘉秀平を総裁とする保守系の与党で、アメリカとの協調路線を主張しました。一方、社大党は「ヒューマニズム」を基調とし、日本への復帰を強く訴え、革新的な立場を取りました。この二大政党の対立は、小選挙区制の導入と相まって、選挙戦を激化させました。

選挙結果

投票率: 80.31%

選挙の結果、親米保守派の民主党は過半数の議席を獲得することができず、社大党と人民党が全議席の半数近くを占めることになりました。特に社大党と人民党は、選挙区で候補者を調整し、相互に支持し合う共闘戦略が功を奏したと見られています。この選挙結果は、琉球列島における政治勢力の変化を示すものとなりました。

選挙の意義

第2回立法院議員総選挙は、琉球政府の政治において、二大政党制の傾向をより明確にするものでした。また、奄美群島の復帰という歴史的な出来事が、選挙結果に大きな影響を与えたことが分かります。さらに、小選挙区制の導入は、政党間の競争を激化させ、選挙戦略の重要性を高めることになりました。この選挙は、その後の琉球列島の政治動向を占う上で、非常に重要な出来事だったと言えるでしょう。

参考資料

沖縄タイムス編集発行『沖縄年鑑』1969（昭和44年）復刻版、446頁
『沖縄年鑑』（復刻版）日本図書センター〈1969年版〉、1969年。doi:10.11501/2977893。

関連項目

立法院 (琉球)
立法院議員選挙法
中央選挙管理委員会 (琉球政府)

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