第2次大隈内閣

第2次大隈内閣

第2次大隈内閣（だいにじ おおくまないかく）は、大隈重信を首相とし、1914年4月16日から1916年10月9日までの間、内閣の運営を行いました。この内閣は、他の内閣が抱える課題や外交政策に対処しながら、日本の政治に大きな影響を与えました。

内閣の人事

内閣は大隈重信の指導の下、様々な人事が進められました。内閣の発足当初、1914年4月16日には国務大臣が任命され、その後同年10月には参政官と副参政官が設置されました。1915年8月10日には内閣改造が行われ、多くの閣僚が留任し、国務大臣や内閣書記官長の役職が再設定されました。

内閣の背景

この内閣の誕生の背景には、1914年3月22日に発生した第1次山本内閣の総辞職があります。シーメンス事件に関する責任を取った結果、後継内閣を巡って元老会議が招集されましたが、候補者がなかなか決まらない状況が続きました。最終的には、大隈重信が元老の協議の末に内閣の首班に選ばれることとなり、彼の下で内閣が運営されました。

主な政策

大隈内閣の発足に伴い、第一次世界大戦が勃発しました。日本はイギリスとの日英同盟に基づいて連合国の一員として参戦し、ドイツの領有物を取り戻しました。この際、中華民国北京政府に対して対華21ヶ条要求を行うなど、外交面においても積極的な姿勢を見せました。しかしこの外交政策は、元老からの反感を買うこととなり、大隈内閣の内外政策が緊張を生む要因ともなりました。

さらに、内閣は二個師団増設問題にも取り組みました。この問題に関しては、内閣発足後早期に合意が得られていましたが、政友会の反発を受けて衆議院で否決されたため、1915年の衆議院議員総選挙の実施に至ります。この選挙では立憲同志会が大きく躍進し、その結果を受けて増師が成立しました。

内閣の内情

大隈内閣は、藩閥と同志会の連携によって成立しましたが、外交政策における元老との摩擦や内部の権力争いが次第に顕在化しました。特に加藤外相が外交に関する機密文書を元老に開示しなくなったことから、元老との関係は緊張を増していきました。

しかし、1916年1月16日には大隈首相が暗殺未遂に遭うなど、内閣への否定的な世論が高まり、その後も様々な政治的圧力を受けることとなります。最終的に大隈は、議会の状態が不安定な中で辞任することとなり、その後の内閣は元老の意向に従い、寺内正毅が後任として選ばれました。

このように第2次大隈内閣は、日本の内外における重要な政策課題を抱えつつ、政治的な困難に直面しながらも、その役割を果たしていった内閣であったと言えるでしょう。

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