第2次山本内閣

第2次山本内閣の概要

第2次山本内閣（だいにじ やまもとないかく）は、1923年9月2日から1924年1月7日までの期間、日本の内閣を務めた。内閣の首相を担ったのは、元海軍大将の山本権兵衛であり、彼が第22代内閣総理大臣に就任することになった。

内閣発足の背景

内閣が成立する当時、衆議院における主要政党は立憲政友会と憲政会の二つであった。しかし、政友会内部では派閥の対立が続いており、当時の総裁である高橋是清が党を統率できない状況にあった。一方、憲政会も加藤高明のリーダーシップが疑問視されており、政権を担当する党を選ぶことが困難な状況にあった。

加藤友三郎海軍大将が首相に就任したものの、彼は1923年8月24日に病死し、内閣は即座に総辞職した。それに伴い、元老である西園寺公望は、新たな首相候補を選ぶ際に、政治情勢を考慮しなければならなかった。彼は選挙管理内閣とする方針を示し、結果的に山本権兵衛が新首相に任命された。山本は内閣の利害調整や各党との連携に取り組んでいた矢先、関東大震災が起こり、内閣は迅速な震災対策を求められることとなった。

関東大震災と内閣の対応

1923年9月1日に発生した関東大震災は、首都圏に壊滅的な被害をもたらし、内閣の施策は震災復興に集中せざるを得なくなった。震災の翌日には、赤坂離宮で親任式が行われ、内閣が本格的な業務に取り掛かることとなった。内閣は9月2日に戒厳令を発布し、治安の回復に努めた。また、9月27日には帝都復興院が設置され、後藤新平が復興計画を提案する運びとなった。

しかし、財源の問題や大規模な復興予算の減額が影響し、復興計画は特に進捗しないまま、内閣はその機能を失っていった。復興に全力を挙げる中で、12月27日に虎ノ門事件が発生。この事件を受けて山本内閣は解散することとなり、後任として清浦奎吾が選任された。

内閣の人事と構成

山本内閣には11名の国務大臣が任命されており、その中には錦城学校出身の閣僚が多く見られることから「錦城内閣」との呼称も持たれていた。外相には伊集院彦吉、蔵相には井上準之助、鉄相には山之内一次、海相には財部彪が選ばれており、教育界出身の文相・犬養毅もその中に含まれていた。内閣は薩派により支持されており、政治的な基盤を持っていた。

議会との対立

内閣が発足した後、政治的な情勢は厳しさを増していった。次期の選挙を控えていたため、各党間の対立が表面化し、国政の運営が困難になる一方で、連携を強める護憲三派が新たな動きを見せることになった。こうした背景の中、内閣はその存在意義を問われることとなり、最終的には清浦内閣に引き継がれる結果となった。

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