第2次桂内閣

第2次桂内閣の概要

第2次桂内閣（だいにじ かつらないかく）は、桂太郎が日本の内閣総理大臣を務めた政治体制を指し、1908年7月14日から1911年8月30日までの期間に設置されました。桂は陸軍大将でもあり、政治的な影響力のある人物でした。この内閣は、前内閣の政治的混乱を受けて登場し、さまざまな改革に取り組むこととなります。

内閣の構成

桂内閣は、国務大臣として1908年の発足当初から1,143日間在職し、前内閣の政策を踏襲しつつも、新たな課題への対応を行いました。また、内閣書記官長や法制局長官も同時に任命されており、内閣の運営に欠かせない役割を担っていました。

政治状況と内閣の発足

前政権の第1次西園寺内閣は、立憲政友会を基盤としていましたが、元老の山縣有朋などが元老会議を利用して政権に対する妨害を行い、最終的に西園寺内閣は総辞職を余儀なくされました。桂はこの局面で西園寺から信任を受け、後継として内閣を組織しました。この内閣は政友会との協力を通じて議会運営に取り組む一方で、藩閥勢力との間に緊張関係を抱えていました。

主要な政策

健全財政の確立

桂内閣は、日露戦争後の対外債務を軽減するために、財政の健全化に取り組みました。1908年には財政整理方針を決定し、議論の末、官僚の給料の増加と地租の減税に関して妥協を成立させました。

外交政策

日本は日露戦争後、アメリカとの外交に慎重になり、1908年には高平・ルート協定を締結して友好関係を維持しました。また、1911年には関税自主権の回復を達成し、国際的な立場の強化を図りました。

韓国の併合

1910年には大韓帝国を併合し、日本の領土拡大に寄与しました。この政治的決断は、地域の安定を図る一方で、国際的な批判も招くこととなります。

大逆事件への対処

大逆事件と呼ばれる一連の事件が発生し、これは内部の政治問題とも結びつきました。事件の発覚により、当局は多くの極左活動家を検挙し、厳しい懲罰を科しました。

鉄道広軌化計画

また、鉄道の広軌化計画がありましたが、これは政治的な利害のために頓挫することとなり、結局国内の鉄道は狭軌のままで延伸が優先される結果となりました。

内閣の終焉と政権交代

桂内閣は、1911年に開催された午餐会において西園寺への政権移譲を明言し、その後、条約改正交渉の完了を待って総辞職しました。新たに第2次西園寺内閣が発足することで、桂内閣は幕を閉じました。

この内閣は日本の近代化過程において重要な役割を果たし、財政対策や外交交渉を通じて国際的な地位を向上させることに寄与しました。

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