第2野戦軍

第2野戦軍の概要

第2野戦軍は、中華人民共和国建国において重要な役割を果たした軍部隊であり、その前身は中原野戦軍です。1949年2月5日に中国共産党中央軍事委員会の命令により、名前が変更され、国共内戦時代において中国人民解放軍の一翼を担いました。この部隊は、劉伯承が司令官、鄧小平が政治委員を務めていたことから「劉鄧軍」としても知られています。

軍の編成と指揮官

第2野戦軍は、3つの兵団を有しており、それぞれの部隊が強力な指揮官の下で運営されていました。1949年2月5日の時点では、以下のような指揮体系が整えられていました:

• - 司令官: 劉伯承
• - 政治委員: 鄧小平
• - 副政治委員兼政治部主任: 張際春
• - 参謀長: 李達
• - 政治部主任: 唐亮

さらに、各兵団はそれぞれ独自の指揮官と政治委員を抱えていました。第3兵団は陳錫連が司令員を務め、政治委員には謝富治が就任していました。第4兵団は陳賡がその役割を果たし、そして第5兵団は楊勇が指揮官を務めていました。この状況下で、2月12日には特種兵縦隊が新たに編成されるなど、部隊の整備は進められました。不完全ではあったが、約28万人に達した総兵力はこの軍の活動を支える基盤となりました。

主要な作戦と戦果

1949年の4月20日、中央軍事委員会の指示を受けて、第2野戦軍は第3野戦軍と共に渡江戦役を始めました。後に、4月21日の夕方には長江の防衛線を突破し、次々と敵軍を追撃しました。5月6日までには、敵の連絡線を切断し、皖南や閩浙贛辺区の解放、そして南京や南昌などの重要都市での作戦を展開しました。さらに、８月19日には「川黔作戦的基本命令」が出され、劉伯承と鄧小平はその実行に移ります。

また、11月には主力部隊が川黔方面へ進軍し、成都戦役を展開しました。第4兵団は、広東や広西の解放作戦に参加しつつも、最終的に雲南への進撃を果たしました。1949年の年末までに、約90万人の敵部隊を撃滅し、勝利は決定的なものとなりました。1950年初春にかけては、滇南戦役を実施し、約2万5千人の敵軍を排除する戦果を上げました。これによって、西南地域の広範な解放が実現しました。

消滅とその後

1950年2月22日、中国共産党の軍事委員会は第2野戦軍に対し、指揮機関を西南軍区に基づく再編を指令しました。新たに設置された西南軍区では、賀竜が司令官、鄧小平が政治委員に就任し、8つの軍区を統括することとなりました。在籍していた第2野戦軍は、この決定によりその役割を終え、5月には正式に西南軍区に編入されることが決まりました。これによって、「兵団」や「野戦軍」といった従来の組織形態は廃止され、部隊の在り方が大きく変革したのです。

第2野戦軍は国共内戦において多大な貢献を果たし、中華人民共和国設立の礎を築いた軍勢の一つでありました。その戦歴は今なお語り継がれています。

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