第2高射特科群

第2高射特科群について

第2高射特科群は、陸上自衛隊の東部方面隊に所属する高射特科部隊で、千葉県松戸市の松戸駐屯地に司令部を置いています。主に首都圏の防空を担っており、航空自衛隊の第1高射群と連携して、領空侵犯の脅威に対処する重要な役割を担っています。

概要

この部隊の主な任務は、首都圏における防空です。そのため、陸上自衛隊では最新の中距離地対空ミサイルである03式中距離地対空誘導弾が最初に配備された部隊となりました。これにより、従来の装備と比較して、より広範囲かつ効果的な防空能力を持つに至っています。

沿革

第2高射特科群の歴史は、1956年1月25日に下志津駐屯地で、陸上自衛隊高射学校の隷下部隊として編成されたことに始まります。当初は、40mm高射機関砲や90mm高射砲M1といった火砲を装備していました。

その後、1967年には地対空誘導弾ホークを運用する部隊として再編され、松戸駐屯地に移駐しました。1971年にはホーク運用部隊の改編が行われ、射撃中隊が新編されました。2002年には後方支援体制の変更により、第103高射直接支援隊が廃止され、整備部門は東部方面後方支援隊第301高射直接支援中隊に移管されました。

2007年からは、03式中距離地対空誘導弾の導入に伴い、各射撃中隊が順次改編されました。これにより、第308、第306、第307、第305高射中隊がそれぞれ第334、第335、第336、第337高射中隊へと改編され、装備の近代化が進められました。さらに、2023年には対空戦闘指揮統制システム（ADCCS）が導入され、第301高射運用隊が新編され、防空能力がさらに強化されました。

編成と駐屯地

現在の第2高射特科群は、以下の部隊で構成されています。

群本部及び本部中隊（松戸駐屯地）
第334高射中隊（下志津駐屯地）
第335高射中隊（朝霞駐屯地）
第336高射中隊（松戸駐屯地）
第337高射中隊（古河駐屯地）
第301高射運用隊 (松戸駐屯地)
東部方面後方支援隊第301高射直接支援中隊（松戸駐屯地）
第1直接支援小隊（古河駐屯地：第337高射中隊を支援）
第2直接支援小隊（朝霞駐屯地：第335高射中隊を支援）
第3直接支援小隊（松戸駐屯地：第336高射中隊を支援）
第4直接支援小隊（下志津駐屯地：第334高射中隊を支援）

これらの部隊は、首都圏の各所に展開し、相互に連携しながら防空任務を遂行しています。

主要装備

第2高射特科群が使用する主な装備は以下の通りです。

03式中距離地対空誘導弾
対空戦闘指揮統制システム（ADCCS）
対空レーダ装置 JTPS-P14
各種車両（1/2tトラック、1 1/2tトラック、3 1/2tトラック、高機動車など）
小火器（89式5.56mm小銃、12.7mm重機関銃M2、84mm無反動砲、9mm拳銃）

これらの装備は、部隊の作戦遂行能力を支える重要な要素です。

主要幹部

主要幹部については、防衛省の人事発令により随時変更されます。

廃止・改編された部隊

過去には、以下の部隊が廃止または改編されています。

第103高射直接支援隊（2002年廃止）
第308高射中隊（2007年改編）
第306高射中隊（2007年改編）
第307高射中隊（2008年改編）
第305高射中隊（2009年改編）

これらの部隊は、時代の変化や装備の更新に伴い、新たな部隊へと生まれ変わりました。

まとめ

第2高射特科群は、首都圏の防空を担う重要な部隊であり、常に最新の装備と訓練により、その任務を遂行しています。その歴史は、陸上自衛隊の防空体制の変遷を反映しており、今後の活動にも注目が集まります。

参考文献

防衛省人事発令
『高射のあゆみ二十年』 高射学校編 1982年

関連項目

陸上自衛隊高射学校
第1高射特科団 / 第2高射特科団 / 第8高射特科群
第1高射特科大隊
第5高射特科群
独立特科大隊
独立高射大隊等

外部リンク

[陸上自衛隊]]　[[松戸駐屯地] - Twitter

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