第20集団軍

第20集団軍（第20集团军）

第20集団軍は、中国人民解放軍の陸軍に属する軍級部隊であり、予備部隊という性格を持っています。この集団軍は乙類に分類されており、済南軍区に所属しています。

歴史的背景

第20集団軍の起源は、長征以後に南方の閩浙地域に残った紅軍遊撃隊に遡ります。皖南事変の後、新四軍の第1師となり、粟裕将軍がその指揮をとりました。日中戦争の際には、敵後方の蘇魯院での活動があり、「黄橋決戦」では国民党の攻撃を成功裏に撃退しました。

国共内戦の最中、第20集団軍は華東野戦軍の第1縦隊に改編され、葉飛の指導のもと、淮海戦役や渡江戦役などの重要な戦闘に参加しました。

朝鮮戦争が始まると、第20軍は第2陣として朝鮮半島に派遣され、長津湖戦役では配下の第58師第172団から特級戦闘英雄である楊根思が生まれました。戦後、この軍団の第60師は江山島戦闘にも参戦します。その後は南京軍区に配属され、杭州に駐屯することになりました。

文化大革命の期間中には、第20軍が地方の派閥闘争に巻き込まれ、杭州や金華などの地域で武装闘争の影響を受けました。1975年には、鄧小平が地方の対立を和らげるために、第20軍と済南軍区の第1軍の配置を変更しました。しかし、改革には満足しない者も多く、任地に家族を伴っていなかった兵士は、休暇の際に帰郷してしまうことがしばしばありました。その結果、第20軍の名声は次第に落ちていきました。1980年代には軍縮が行われ、乙類軍集団に再編成されることとなりました。

編成

第20集団軍の司令部は河南省開封に位置しているとされており、以下の部隊で構成されています：

• - 第58機械化歩兵旅団（河南省許昌長葛）
• - 第60自動車化歩兵旅団（河南省信陽）
• - 装甲旅団（河南省南陽独山、元第54軍装甲旅団）
• - 高射砲旅団（河南省商丘、元第59師団）
• - 第2砲兵旅団（河南省確山）
• - 通信連隊（河南省開封）
• - 工兵連隊（河南省信陽市平橋区）
• - 第91舟橋連隊（洛陽孟津白合）
• - 司衛訓大隊（河南省商丘）
• - 教導大隊（河南省許昌長葛）

このように第20集団軍は、中国人民解放軍の一部として、様々な歴史的出来事に参与してきた部隊であり、今でもその役割を果たしています。

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