第7騎兵連隊 (アメリカ軍)

第7騎兵連隊 (7th Cavalry Regiment)

第7騎兵連隊は、アメリカ陸軍における著名な騎兵部隊であり、その起源は19世紀にまで遡ります。連隊の愛称である「ギャリーオーウェン」は、アイルランド民謡に由来し、連隊歌として採用されています。西部劇などでは、単に第7騎兵隊と呼ばれることもあります。

西部開拓とインディアン戦争

西部開拓時代において、第7騎兵連隊は開拓者の保護を任務としており、アメリカ先住民族であるインディアンとの戦闘に従事しました。1866年から1881年にかけて、連隊はカンザス州、モンタナ州、およびダコタ準州を転戦し、実に292,342キロメートルもの距離を移動したとされています。

1866年7月28日に編成が始まり、同年9月21日にはカンザス州フォート・ライリーで編成が完了しました。この編成は、南北戦争後の常備軍の拡張政策の一環でした。連隊は1866年から71年にかけてインディアン戦争に参加し、各中隊は再建法の下で深南部における保安任務にも従事しました。

1873年にはダコタのフォート・エイブラハム・リンカーンに移駐し、その後ブラックヒルズへの探検を行いました。この探検はゴールドラッシュを引き起こし、ブラックヒルズ戦争が勃発する契機となりました。特に有名なリトルビッグホーンの戦いでは、連隊長ジョージ・アームストロング・カスター中佐が指揮する第7連隊が211名中211名が戦死するという残虐な結果を迎えました。

第二次世界大戦までの編成

その後も、連隊は様々な任務に従事しました。1899年から1902年にはキューバに派遣された他、第一次世界大戦のための編成も行われましたが、実際の戦闘には至りませんでした。第1騎兵師団に配置されたのは1921年であり、1957年までその編成に留まりました。

第二次世界大戦

1943年には太平洋戦線への派遣が決定し、様々な戦闘に参加しました。特にレイテ島の戦いでは悲惨な戦闘を繰り広げ、続いてルソン島でも活動しました。日本への進駐軍として、戦後は日本の占領任務に従事しました。

朝鮮戦争と冷戦期

朝鮮戦争では釜山橋頭堡の戦いなど激しい戦闘に参加し、名誉勲章を受章する隊員も多く輩出されました。しかし、戦争中の老斤里事件では残虐な行為がなされ、後に調査が進められました。

現在の編成

第7騎兵連隊は現在もアメリカ陸軍の一部として活躍しており、各部隊が異なる駐屯地に展開しています。最大の変革があったのは1991年から始まる湾岸戦争の際であり、それ以降も様々な戦争に参加しています。

文化的影響

連隊は西部劇やその他のメディアでも取り上げられ、アメリカの歴史における影響が色濃く残っています。映画『ウィー・ワー・ソルジャーズ』や『ラスト・サムライ』など、連隊の歴史を描く作品がいくつも存在します。

第7騎兵連隊は、アメリカの軍事史に大きな足跡を残し続けています。

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