第73回日本選手権競輪

第73回日本選手権[[競輪]]：激戦の記録

2019年4月30日から5月5日にかけて、松戸[[競輪場]]を舞台に繰り広げられた第73回日本選手権[[競輪]]。このGIレースは、総額6,500万円の優勝賞金を懸け、トップレーサーたちが火花を散らしました。

決勝戦のドラマ

5月5日、最終日の第11レースが決勝戦。自力型の選手たちが揃う中、レースは地区ごとにまとまり、北日本と中部勢は単騎での戦いを強いられる展開となりました。スタート直後、脇本雄太選手が先行するかに見えましたが、古性優作選手が牽引し、誘導員を追う形に。レースは、脇本－古性、清水裕友－松浦悠士－原田研太朗、菅田壱道、渡邉雄太－田中晴基、深谷知広という隊列で進みます。

青板1センターで渡邉・田中選手が動き出すと、脇本・古性選手は最後方へ。残り2周で誘導員が退避すると、7番手にいた深谷選手が内側から進出。渡邉、田中、深谷、清水、松浦、原田、菅田という順で打鐘を迎えます。最終1コーナーでは、原田選手が牽制しますが、それを乗り越えた脇本選手が、大外からロング捲りを敢行。直線で清水選手を捕らえ、そのままゴール。33年ぶり7人目となるダービー完全優勝を成し遂げました。これは4日制以上のGI完全優勝としては、21年ぶりの快挙でした。

一方、最終ホームで3番手から早めに捲りを試みた深谷選手は、1センターで田中選手から2度目のブロックを受け、万事休す。清水選手は深谷選手との接触を避けながら捲り、2着を確保しました。最後方からコースを見出し、松浦選手を捌いた菅田選手が3着。脇本選手に続いた古性選手は、最終局面での接触で外に膨らみ4着。接触で後輪が破損した松浦選手は、8着でレースを終えました。

レースを彩ったその他の出来事

松戸[[競輪場]]でのGI開催は、2016年8月のオールスター競輪以来。日本選手権[[競輪]]としては、2010年以来9年ぶり5回目の開催となりました。この大会はゴールデンウィーク期間中に行われ、特に今年は平成から令和への改元に伴う10連休と重なり、多くの観客が集まりました。場内ではイベントも開催され、4日には「2代目松戸けいりん応援大使決定戦！」、最終日には初代応援大使Parfaitのラストライブが行われました。

決勝戦の模様は、地上波で「坂上忍の勝たせてあげたいTV 日本選手権[[競輪]]2019」として全国放送されました。表彰式では、地元千葉県出身のキックボクサー、那須川天心選手がトロフィー贈呈を担当。6日間の総売上は135億8168万5600円と、目標の140億円にはわずかに届きませんでした。

翌年の第74回大会は、直前に開催中止となったため、次回の開催は2021年の第75回大会となりました。

競走データ

金子貴志選手が日本選手権連続20回出場を達成。大会初日には、JKAから記念メダルが贈呈されました。グランドスラム達成を目指した山崎芳仁選手は、準決勝で敗退。決勝に進出した9選手の平均年齢は約28.4歳。渡邉雄太選手と地元・田中晴基選手がGI初優出を果たしました。脇本雄太選手は、全走1着での完全優勝という偉業を成し遂げました。

この大会は、数々のドラマと記録を生み出し、競輪ファンの記憶に深く刻まれる大会となりました。

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