第8期棋聖戦 (囲碁)

第8期棋聖戦

第8期棋聖戦は、1983年に開幕し、趙治勲棋聖と林海峰本因坊の間で1984年1月から七番勝負が繰り広げられました。趙治勲が4勝2敗で林海峰を破り、棋聖位を防衛、2連覇を果たしました。

対局方式

日本棋院・関西棋院に所属する棋士が参加。

各段優勝戦: 初段から九段まで、各段位ごとにトーナメントを実施し、優勝者を決定します。
全段争覇戦: 各段優勝戦の勝者（初段から六段）、七段戦・八段戦の上位2名、九段戦のベスト4が参加し、パラマス式トーナメントを行います。
最高棋士決定戦: 名人、本因坊、十段、天元のタイトル保持者、全段争覇戦の上位者、棋聖審議会推薦棋士の計10名によるトーナメントで、棋聖への挑戦者を決定します。

コミは5目半。
持ち時間は、四段戦までが5時間、五段戦以上が6時間、挑戦手合七番勝負は各9時間。
優勝賞金は2300万円でした。

各段優勝戦・全段争覇戦の結果

各段戦では、関西棋院所属の棋士の活躍が目立ちました。初段戦は横地進、二段戦は恩田列彦、三段戦は森山直棋、四段戦は依田紀基、五段戦は彦坂直人、六段戦は新垣武がそれぞれ優勝。七段戦は清成哲也、八段戦は淡路修三、九段戦は林海峰が優勝しました。各段戦で3人の関西棋院勢が優勝したのは過去最多。
全段争覇戦では、淡路修三が優勝。恩田列彦と彦坂直人が3人抜きを果たし、彦坂を破った苑田勇一、中村秀仁、清成哲也が最高棋士決定戦への出場権を獲得しました。

最高棋士決定戦の結果

最高棋士決定戦には、林海峰本因坊、加藤正夫十段、片岡聡天元、大竹英雄碁聖、淡路修三、清成哲也、苑田勇一、中村秀仁、大平修三、藤沢秀行の計10名が出場。決勝三番勝負では、林海峰が苑田勇一を2-0で下し、挑戦権を獲得しました。

挑戦手合七番勝負

趙治勲棋聖に林海峰本因坊が挑戦する七番勝負は、1984年1月に開幕しました。林海峰にとっては3度目の棋聖戦挑戦であり、前年の本因坊戦でも趙治勲と七番勝負を戦い、3連敗後に4連勝してタイトルを奪取しています。

第1局: 林海峰が有利に進めるも、終盤で趙治勲が逆転し勝利。
第2局: 趙治勲が中押し勝ち。
第3局: 趙治勲が3連勝で防衛に王手をかける。
第4局: 林海峰が1勝を返す。
第5局: 林海峰が中押し勝ちで2勝目をあげる。
第6局: 趙治勲が半目勝ちで棋聖位を防衛。

最終局となった第6局は、趙治勲が辛勝。終盤にポカがあったものの、半目勝ちで2連覇を達成しました。就位式では、「いい碁を残したい」と抱負を語りました。

参考棋譜

第8期棋聖戦挑戦手合七番勝負第6局: [趙治勲]]棋聖(白) - 林海峰本因坊]。白の[[趙治勲が半目勝ち。
第8期棋聖戦挑戦手合七番勝負第1局: [趙治勲]]棋聖(黒) - 林海峰本因坊]。黒の[[趙治勲が中押し勝ち。
第8期棋聖戦挑戦手合七番勝負第5局: [趙治勲]]棋聖(黒) - 林海峰本因坊]。白の[[林海峰が中押し勝ち。

参考文献

『棋道』日本棋院 1984年3-5月号
『1984年版 囲碁年鑑』日本棋院 1984年

外部リンク

* 日本棋院「第8期棋聖戦」

もう一度検索