第9回東京国際映画祭

第9回東京国際映画祭：1996年の映画の祭典

1996年9月27日から10月6日までの10日間、東京の渋谷を舞台に第9回東京国際映画祭が開催されました。オーチャードホール、シアターコクーン、ル・シネマ、渋東シネタワーなど複数の会場を使用し、世界中から集まった映画ファンを魅了しました。

受賞結果：輝きを放った作品たち

インターナショナル・コンペティションでは、数々の傑作が競い合いました。

東京グランプリ・東京都知事賞は、ヤン・スヴェラーク監督の『プラハ 小さな愛の詩』（劇場公開題『コーリャ愛のプラハ』）が受賞。
審査員特別賞には、『育ちゆく日々』（監督：クシシュトフ・ザヌーシ）、『リベルタリアス-自由への道』（監督：ビセンテ・アランダ）が選ばれました。
最優秀監督賞は、『變臉 この櫂に手をそえて』（劇場公開題）でウー・ティエンミン監督が受賞しました。
脚本賞は同作品でズディニェク・スヴィエラークが受賞しました。
最優秀女優賞は『淋しい日曜日』に出演したヒルデグン・リーセとマリエ・タイセンの両名が受賞しました。
最優秀男優賞は、『變臉 この櫂に手をそえて』でチュウ・シュイが受賞しました。
最優秀芸術貢献賞は、『良寛』（監督：貞永方久）と『愛を織る娘ギャベ』（監督：モフセン・マフマルバフ）が受賞しました。

ヤングシネマ・コンペティションでは、次世代を担う才能が競演しました。

東京ゴールド賞・都知事賞はアミール・カラクーロフ監督の『ラスト・ホリデイ』が受賞しました。
東京シルバー賞はリン・チェンシェン（林正盛）監督の『浮草人生』が受賞しました。
東京ブロンズ賞はジョン・シュルツ監督の『バンドワゴン』が受賞しました。

審査員：世界の映画界を代表する面々

国際的な映画人たちが審査員として参加しました。

インターナショナル・コンペティション
審査委員長：セルジュ・シルベルマン（プロデューサー）
審査員：レベッカ・デモーネイ（女優、プロデューサー、映画監督）、クリストファー・ハンプトン（脚本家、映画監督）、ティエン・チュアンチュアン（映画監督）、西岡善信（美術監督、プロデューサー）

ヤングシネマ・コンペティション
審査委員長：ホウ・シャオシェン（映画監督）
審査員：ルース・ヴィタール（プロデューサー）、チンタラー・スカパット（女優）、セルゲイ・ボドロフ（映画監督、脚本家、プロデューサー）、河原畑寧（映画評論家）

上映作品：多様な作品群

インターナショナル・コンペティション、ヤングシネマ・コンペティション、特別招待作品、アジア秀作映画週間、特別上映、ニッポン・シネマ・クラシックなど、多様な作品が上映されました。詳細な上映作品リストは、当時の資料を参照ください。

9回目を彩った映画祭

第9回東京国際映画祭は、国際的な才能と、日本の映画界の活気を示す場となりました。受賞作品は、映画史にその名を刻み、多くの観客に感動を与えました。この映画祭は、映画文化の発展に大きく貢献したと言えるでしょう。 多くの映画ファンにとって、忘れられない10日間となりました。 様々な国の文化に触れ、映画を通して世界と繋がる貴重な機会を提供した、記憶に残る映画祭でした。

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