第9高射特科大隊

第9高射特科大隊について

第9高射特科大隊（JGSDF 9th Antiaircraft Artillery Battalion）は、陸上自衛隊第9師団隷下の高射特科部隊であり、岩手県滝沢市の岩手駐屯地に駐屯しています。この部隊は、主に師団の防空を担い、対空戦闘を専門としています。

沿革

第9高射特科大隊は、その前身となる部隊を含めると、長い歴史を持っています。

第9特科連隊第3大隊

1957年2月1日、第9混成団第9特科連隊第3大隊として、郡山駐屯地で新編されました。同年8月15日には、岩手駐屯地に移駐しています。

第9特科連隊第6大隊

1962年8月15日、第9混成団が第9師団へ改編されたことに伴い、第3大隊が第6大隊に改編されました。1973年3月27日には、35mm2連装高射機関砲 L-90の配備に伴い改編が行われ、1987年7月29日には81式短距離地対空誘導弾の配備が開始されました。さらに、1988年3月25日には、第1・第2高射中隊への81式短距離地対空誘導弾および79式対空レーダ装置 JTPS-P9の配備が完了しました。

第9高射特科大隊

1990年3月26日、第9特科連隊第6大隊は第9高射特科大隊として分離・独立し、師団直轄の部隊となりました。2010年3月26日には、後方支援体制の変換に伴い、整備部門が第9後方支援連隊第2整備大隊高射直接支援隊へ移管されました。

部隊編成

第9高射特科大隊は、以下の部隊で構成されています。

第9高射特科大隊本部
本部管理中隊「9高特-本」
第1高射中隊「9高特-1」 - 93式近距離地対空誘導弾を装備
第2高射中隊「9高特-2」 - 81式短距離地対空誘導弾を装備
整備支援部隊
第9後方支援連隊第2整備大隊高射直接支援隊：2010年3月26日より

以前は、各中隊の整備班、本部管理中隊の整備小隊、師団隷下の野整備部隊である第9武器隊が整備を担当していましたが、2010年3月の第9師団の後方支援体制変換により、第9後方支援連隊隷下の第2整備大隊高射直接支援隊に整備部門が移管されました。

主要装備

第9高射特科大隊は、以下の主要装備を保有しています。

81式短距離地対空誘導弾
93式近距離地対空誘導弾
対空レーダ装置 JTPS-P14
低空レーダ装置 JTPS-P18
師団対空情報処理システム
1/2tトラック／73式小型トラック
1 1/2tトラック／73式中型トラック
3 1/2tトラック／73式大型トラック
89式5.56mm小銃

警備隊区

第9高射特科大隊は、以下の地域を警備隊区として担当しています。

花巻市
遠野市
釜石市
上閉伊郡大槌町
紫波郡紫波町

脚注

参考文献

『高射のあゆみ二十年』 高射学校編 1982年

関連項目

陸上自衛隊高射学校
第6高射特科大隊
第101高射特科隊 / 第5高射特科群

外部リンク

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