筑摩型防護巡洋艦

筑摩型防護巡洋艦について

筑摩型防護巡洋艦は、日本海軍が運用した最後の防護巡洋艦であり、その建造は明治40年(1907年)から始まりました。この艦型は基本計画番号C18に基づき、有田延造船官によって設計されました。筑摩型は、利根型巡洋艦を基にした拡大型の艦体を持ち、魚雷発射管室の舷側には89mmの装甲板が施されています。

概要と特徴

筑摩型巡洋艦は、三隻が建造されました。筑摩は佐世保海軍工廠で、矢矧は三菱造船所、平戸は川崎造船所において製造され、後には民間造船所で建造された初の巡洋艦としても知られています。この艦型は、第一次世界大戦に参戦し、戦後は主に海外での警備任務に従事しました。筑摩は1931年に除籍されましたが、残る矢矧と平戸は第二次世界大戦中も使用されました。

艦体と設計

筑摩型の艦体は、利根型よりも大きく、鋼'>[排水量]]が約500英トン増加しています。艦の長さは利根より約27メートル長く、艦幅と吃水はほぼ同じですが、長さと幅の比率(L/B)は当時の船舶としては細長い9.8でした。艦首はクリッパー型ですが、利根型ほど鋭さはありません。船殻には、高強度鋼]が使用されており、利根型の軟[[鋼とは異なります。

機関と推進力

主機関として、日本海軍の巡洋艦において初めてタービン機関が採用され、筑摩と平戸はカーチス式衝動型直結タービンを2基搭載しています。これにより26ノットの速力が得られ、試験では筑摩が26.83ノット、平戸が26.87ノットを記録しました。矢矧は異なるパーソンズ式タービンを採用しており、4軸推進を実現しました。

兵装

筑摩型には、主砲として45口径四一式15cm砲が8門搭載され、艦の各所に配置されます。副砲としては40口径8cm砲が4基、機銃も数種類あり、艦の防衛能力が高められています。また、45cm水上発射管も装備され、攻撃能力の向上が図られました。

装甲

艦は防護甲板を持ち、22.2mmニッケル鋼が使用されています。この水平装甲は、傾斜部に更に厚い35mmの装甲が重ねられる設計です。魚雷発射管室の舷側も装甲が施され、敵攻撃から守られる仕様となっています。

艦歴

筑摩型は、第一次世界大戦において大きな役割を果たしました。戦後は中国大陸への進出が評価され、その後も様々な任務に従事しました。筑摩は取消され、最終的には1935年に実験艦として撃沈されましたが、矢矧と平戸は1940年に除籍され、戦後に解体されています。

同型艦

筑摩型の同型艦は、筑摩、矢矧、平戸の3隻です。それぞれ、独自の歴史と任務を持ち、戦争の激動を経験しました。これらの艦は、日本海軍の巡洋艦史において重要な位置を占めています。

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