築地大学校

築地大学校の概要

築地大学校（つきじだいがっこう）は、明治時代の初期に設立された英学学校であり、主に二つの学校によって形成されています。一つは1874年にカロザースによって設立された「カロザースの築地大学校」、もう一つは1880年に開校した「バラの築地大学校」です。これらはいずれもアメリカの長老派教会によって創立されましたが、異なる学校です。

歴史的背景

カロザースの築地大学校

カロザースの築地大学校は、1869年にクリストファー・カロザース夫妻が日本に来たことから始まります。この夫妻は米国長老教会の宣教師で、最初は横浜のヘボン塾で活動していましたが、その後東京に移って英語塾を開きました。1874年、彼は築地居留地にて、寄宿舎付きの英学校「築地大学校」を設立しました。この学校は化学や宗教教育を取り入れ、当時の最高レベルの英学教育を提供しました。

しかし、1876年にはカロザースが官立の広島英語学校に赴任したため、築地大学校は閉校します。

バラの築地大学校

次に1880年に成立したのが「バラの築地大学校」です。この学校は、ユニオン教会の校長ジョン・Ｃ・バラの指導のもと、前述のカロザースの築地大学校とは別の機関として設立されました。1883年にはオランダ改革派教会が運営する横浜の先志学校と合併し、東京一致英和学校として新たな歴史を歩むことになります。

学科課程

築地大学校では、各年次に分かれた教育課程が用意されていました。

第一年

• - 第一期: 読本、会話及び訳読
• - 第二期: 万国史、会話及び訳読
• - 第三期: 万国史、会話及び訳読

第二年

• - 第一期: 米国史、算術
• - 第二期: 英国史、算術
• - 第三期: 仏国史、算術

第三年

• - 第一期: 希蝋史、代数学
• - 第二期: 羅馬史、代数学
• - 第三期: 動物学、幾何学

出身者

築地大学校からは多くの著名な人材が輩出されました。カロザースの築地大学校やバラの築地大学校からの出身者が幅広い分野で活躍したことは、その教育水準の高さを証明しています。また、これらの教育機関は明治時代の日本における英語教育の重要な拠点でもありました。

結論

築地大学校は、明治時代における重要な英学教育機関の一つとして、当時の国際的な教育環境を反映していました。その歴史は、教育という側面だけでなく、当時の日本社会の変革や国際的な交流の象徴とも言えるでしょう。日本の高等教育史においても、この学校の存在は無視できない 重要な位置を占めています。

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