紀元二千六百年頌歌

紀元二千六百年頌歌

「紀元二千六百年頌歌」は、1940年（昭和15年）の皇紀2600年を祝うために、政府主導で組織された紀元二千六百年奉祝会によって制定された会歌です。副題として「紀元二千六百年奉祝会の歌」とも呼ばれています。

制作の経緯

この歌は、東京音楽学校が作詞・作曲を担当したと公式には発表されています。作詞は増田好雄が担当しました。しかし、実際には信時潔の自筆楽譜が発見されており、彼が作曲した可能性が高いと考えられています。

1938年（昭和13年）に発表され、楽譜は奉祝会から非売品として発行されました。文部省の検定を受けた後、全国の師範学校から尋常小学校まで広く配布され、学校教育の場で歌われるようになりました。

楽曲の特徴

歌詞は三番までで構成されています。楽譜の指示によると、一番と二番はmp（メゾピアノ）からmf（メゾフォルテ）で、三番はmfからf（フォルテ）で歌うように指定されており、祝典の雰囲気を盛り上げる効果が意図されています。しかし、最後の小節はデクレッシェンドで終わり、落ち着いた雰囲気で締めくくられるように作曲されています。

メロディーの音域は、最低音が上一点ハ、最高音が上二点ホです。当時の一般的な成人男性にとって、高音部分ではやや声を張る必要があるように作曲されています。

その他

昭和15年1月に発表された、日本放送協会が公募し、紀元二千六百年奉祝会が選定した「紀元二千六百年」という楽曲とは別の曲です。

歌詞

（歌詞は省略）

関連事項

紀元二千六百年
皇紀2600年奉祝曲
紀元二千六百年記念行事
橿原神宮

外部リンク

* 奉祝会 1940年にNHKで放送された東京での奉祝会の様子 (NHKアーカイブス)

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