純祖

純祖について



純祖(スンジョ、1790年7月29日 - 1834年12月13日)は、李氏朝鮮の第23代国王であり、1800年から1834年まで在位していました。彼の本名は玜(コン)で、は公宝(コンボ)、号は純斎(スンジェ)です。その豊富な号は、彼の治世に対する評価や期待を示しています。彼の「純宗」という廟号は、1857年に「純祖」に改められました。

元々、彼は正祖の次男で、母は綏嬪朴氏、そして孝懿王后の養子となりました。兄である文孝世子の死後、1800年に世子に昇進し、同じ年に即位しました。在位中の彼は、英祖の王妃である貞純王后の摂政時代に政治を運営し始めましたが、1805年からは安東金氏による政治が強化され、次代国王である憲宗及び哲宗までその影響を受け続けました。

純祖は、安東金氏を牽制するために豊壌趙氏を重用し、1827年には孝明世子を摂政として迎え入れましたが、1830年の孝明世子の死により、彼の政治的努力は実を結ぶことなく終わりました。純祖は1834年の11月に死去し、その時満45歳でした。彼の陵は仁陵、現在のソウル特別市瑞草区内谷洞に位置しています。

から贈られた号は「宣恪王」であり、これは彼に対するの期待を反映しています。この「慎む恪」という号は、が朝鮮王に対して従順であることを望んでいたことを示唆しますが、彼の治世の公式記録にはこの号は徹底して排除されており、『朝鮮王朝実録』においてもから贈られたことを記録するにとどまりました。この背景には、に対する朝鮮の複雑な感情が影響していると考えられます。

純祖の命によって編纂された『万機要覧』には、松島(現在の竹島)が于山島として記載されており、この文献は大韓民国が竹島の領有権を主張する根拠の一つとされています。

家系と子孫


純祖の家系は、祖父が荘献世子、父親が正祖、母親が孝懿王后で構成されています。純祖の妻は純元王后で、彼との間に孝明世子や数人の王女をもうけました。彼は合計で2男4女を儲けましたが、孝明世子は早世し、憲宗に至るまでの子孫は続きませんでした。特に、彼の娘たちも子供が早逝したり未婚のまま亡くなったため、純祖の直系の子孫は現在には残っていないのです。

純祖登場の作品


テレビドラマ「商道」や「イ・サン」、「雲が描いた月明り」などで、純祖は数度描かれています。

このように、純祖は政治的に複雑な状況を生き抜いた国王であり、彼が残した影響は朝鮮歴史の一部として重要視されています。

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