紫尾駅

紫尾駅について

紫尾駅（しいおえき）は、茨城県真壁郡真壁町（現在の桜川市）に位置した筑波鉄道筑波線の廃駅です。この駅は、1918年に開業し、1987年に廃止されるまで、地域の交通に重要な役割を果たしました。

歴史

紫尾駅は、1918年の4月7日に筑波鉄道（初代）として営業を開始しましたが、その当初は車両不足のため筑波 - 岩瀬間の運行は休止されていました。6月7日には筑波 - 真壁間が営業を開始し、地域住民にとっての重要な交通手段となりました。

1922年には西側に下りホームが新設され、列車交換が可能な駅へと変化しました。1945年には会社の合併により、常総筑波鉄道筑波線の駅としての機能を持つようになりました。1965年には再度の合併が行われ、関東鉄道の駅となりました。1969年には駅業務が委託化され、1979年には事業が筑波鉄道に譲渡されました。しかし、1987年の4月1日には筑波線の廃線に伴い、紫尾駅もその歴史に幕を閉じました。

駅構造

この駅は相対式ホームを2面持つ地上駅でしたが、最晩年のダイヤでは駅での列車交換が設定されていませんでした。駅本屋は東側の上りホーム（土浦方面）に位置していました。この構造は、地域の交通事情を反映したものでした。

駅周辺

紫尾駅の周辺には、いくつかの重要な施設が存在していました。紫尾郵便局や、真壁町立紫尾小学校（今は桜川市立紫尾小学校に改称）などがその例です。さらに、茨城県道39号筑波益子線（現在の茨城県道41号つくば益子線）や、茨城県道177号東山田岩瀬線（現・茨城県道148号東山田岩瀬線）が近くにあります。また、茨城県道347号紫尾停車場線は廃線後に市町村道に編入されました。

現状

現在、紫尾駅の駅舎は撤去され、かつての鉄道線の跡地は自転車道（茨城県道505号桜川土浦潮来自転車道線）として利用されています。しかし、2008年時点では、駅のホームが残っており、かつての賑わいを偲ばせる存在となっています。

隣の駅

筑波鉄道筑波線において、紫尾駅の隣には酒寄駅と常陸桃山駅があります。この位置関係は、かつての交通の中心としての名残を示しています。

まとめ

紫尾駅は地域の交通史に重要な役割を果たした駅であり、現在ではその痕跡がわずかに残っています。地域の人々にとって思い出深い場所であったこの駅は、歴史と共に消えていった一つの象徴と言えるでしょう。

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