細川興一

細川興一：大蔵官僚から日本政策金融公庫総裁へ

細川興一（ほそかわ こういち）は、1947年6月17日生まれの日本の大蔵官僚です。富山県富山市出身で、父も富山県、母は石川県出身です。血液型はB型。

生い立ちと学歴

細川氏は、1963年に富山大学教育学部附属中学校を卒業後、1966年に富山県立富山高等学校を卒業しました。1970年には東京大学法学部第3類（政治コース）を卒業しています。

大蔵省入省から財務事務次官へ

1970年4月、細川氏は大蔵省（現在の財務省）に入省し、主計局総務課企画係に配属されました。その後、大臣官房調査企画課、理財局地方資金課などを経て、1975年には尾張瀬戸税務署長に就任します。

1976年以降は、大臣官房文書課、銀行局調査課、主計局などで要職を歴任し、1987年には小渕恵三内閣官房長官秘書官事務取扱を務めました。1994年には大臣官房文書課長、1996年には主計局次長、2000年には大臣官房長に就任し、2003年には主計局長に就任しました。

2004年7月には、財務事務次官に就任し、2006年7月まで務めました。大蔵省入省から財務事務次官就任まで、主に主計局で予算編成に携わりました。2006年7月に退官しました。

日本政策金融公庫総裁

2008年10月、細川氏は日本政策金融公庫副総裁に就任し、2013年10月には同公庫の総裁に就任しました。2017年12月には同総裁を退任しました。

受章

2022年4月29日、長年の功績が認められ、瑞宝重光章を受章しました。

人物像

細川氏は、もともと地方行政に興味があり、当初は大蔵省よりも自治省（現在の総務省）を志望していました。しかし、当時の大臣官房秘書課長補佐の言葉をきっかけに、大蔵省への入省を決意しました。国家公務員上級試験では行政職ではなく、法律職で受験した経緯があります。

小学生の頃から政党の遊説を見に行くほど政治に関心があり、いずれは政治家を目指そうと考えていました。しかし、大蔵省で財政の面白さに目覚め、官僚の道に進みました。

細川氏の仕事ぶりは、徹底的に粘り強く物事を詰めることで知られています。特に、主計局総務課企画係時代に、後の事務次官となる吉野良彦との出会いが、その仕事ぶりに大きな影響を与えたとされています。また、斎藤次郎からも高い評価を受け、斎藤組の中枢入りを果たしました。細川氏は、事務次官を2年務めました。

大蔵省入省同期

細川氏の大蔵省入省同期には、坂篤郎（日本郵政株式会社代表執行役社長）、大武健一郎（国税庁長官）、岩下正（国際協力銀行理事）、乾文男（金融財政事情研究会会長）、原口恒和（イオン銀行会長）、墳崎敏之（財政金融研究所次長）などがいます。


細川興一は、大蔵官僚として長年にわたり日本の財政を支え、退官後は日本政策金融公庫総裁として中小企業や地域経済の活性化に貢献しました。その功績は、多くの人々に記憶されています。

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