坂篤郎

坂篤郎の生涯

坂篤郎（さか あつお）は、1947年4月14日に東京都で生まれ、2024年4月29日に77歳で逝去した日本の官僚、実業家です。彼は、大蔵省（現財務省）に入省後、数々の要職を歴任し、退官後は実業界でも活躍しました。特に、日本郵政株式会社の社長を務めたことで知られています。

官僚としてのキャリア

1970年、東京大学法学部を卒業後、大蔵省に入省しました。国際金融局投資第一課を皮切りに、仙台国税局調査査察部、大臣官房調査企画課など、様々な部署を経験しました。

1980年代には、大臣官房調査企画課長補佐（内国調査）、銀行局銀行課長補佐などを務め、1986年には東京国税局査察部長に就任しました。その後も、主税局国際租税課長、主計局調査課長などの要職を歴任し、1995年には関東信越国税局長に就任しました。

1998年には、大蔵省主計局次長（筆頭）に就任し、大蔵省の中枢を担いました。1999年には経済企画庁長官官房長、2001年には内閣府政策統括官（経済財政−経済社会システム担当）となり、日本の経済政策に深く関与しました。

実業家としてのキャリア

2005年に退官後、農林漁業金融公庫副総裁、内閣官房副長官補などを歴任しました。2008年には日本損害保険協会副会長に就任し、2009年には日本郵政株式会社の取締役兼代表執行役副社長に就任しました。

2012年12月には、日本郵政株式会社の代表執行役社長に就任しました。しかし、この人事は当時政権交代を控えていた自由民主党から批判を浴び、2013年6月に社長を更迭されました。その後、顧問に就任しましたが、2014年3月に退任しました。この間、日本郵政の経営に深く関わり、その手腕を発揮しました。

その他の活動

坂篤郎は、2017年に瑞宝重光章を受章しました。また、著書に『巨大地震 首都直下地震の被害・防災シミュレーション』があり、防災に関する意識啓発にも貢献しました。

人物

坂篤郎は、麻布中学校・高等学校を経て東京大学法学部を卒業したエリート官僚であり、そのキャリアを通じて、日本の経済・金融政策に深く関わりました。また、実業家としても、日本郵政株式会社の経営に携わるなど、幅広い分野で活躍しました。

同期には、細川興一（元財務事務次官）、筑紫勝麿（元財務省造幣局長）などがいます。

晩年

2024年4月29日、肺炎のため東京都内の施設で77歳で亡くなりました。死没日付をもって正四位に叙されました。

坂篤郎の生涯は、日本の戦後経済の発展と変遷を象徴するものであり、その功績は多岐にわたります。彼の多岐にわたる活躍は、後世に語り継がれるでしょう。

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