細迫兼光

細迫兼光：社会運動から国政へ、激動の時代を生きた政治家の生涯

細迫兼光（ほそさこ かねみつ）は、1896年11月28日に生まれ、1972年2月11日に没した日本の政治家であり、弁護士でもありました。彼は日本社会党の衆議院議員を5期務め、その政治活動は激動の時代を反映しています。

生い立ちと初期の活動

細迫は山口県厚狭郡厚西村（現在の山陽小野田市）で、長州藩の有力な家柄である熊谷氏の一族に生まれました。旧制山口中学校時代には、後に総理大臣となる岸信介が一期先輩でした。第三高等学校を経て東京帝国大学に進学し、在学中に新人会に加わりました。1922年に大学を卒業後、弁護士として活動を開始し、労働農民党に入党して書記長を務めました。その後、新労農党の結成に参画しますが、翌年には除名されるという経験もしています。

1932年には治安維持法違反で検挙され、一時的に政治活動から離れざるを得なくなりました。故郷に戻った後は、厚狭町議や小野田市長、山口県弁護士会副会長などを務め、地域社会に貢献しました。

戦後の政界復帰と社会党での活動

戦後、1946年の第22回衆議院議員総選挙で山口県から立候補して初当選を果たしますが、間もなく公職追放となり、再び政界を離れることになります。追放解除後の1952年の総選挙で山口1区から日本社会党左派公認で立候補しますが落選。しかし、翌1953年の総選挙で返り咲き、衆議院議員として国政に復帰しました。

1966年まで衆議院議員を務めた細迫は、その間、社会党中央執行委員、国会対策委員長、山口県連会長など、党の要職を歴任しました。社会党の政策立案や国会運営に深く関与し、社会主義運動の推進に尽力しました。

晩年と死

細迫兼光は、1972年にその生涯を閉じました。彼の政治家としての足跡は、日本の社会主義運動の歴史において重要な位置を占めています。

参考文献

『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
『新訂 政治家人名事典 明治～昭和』日外アソシエーツ、2003年。ISBN 9784816918056
『人としての途を行く　回想 細迫兼光』細迫兼光回想録編纂会
朝日新聞選挙本部編『朝日選挙大観』朝日新聞社、1997年。

これらの文献は、細迫兼光の生涯と政治活動をより深く理解するための貴重な情報源となります。

細迫兼光は、激動の時代を生き抜き、社会運動から国政へと進んだ政治家でした。彼の活動は、日本の政治史における重要な一 страницаです。

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