経

経（きょう、けい、たて、ふ）

「経」という言葉は、きょう、けい、たて、ふと読みます。この言葉は、様々な分野における規範となる典籍を指す言葉として用いられてきました。

各分野における「経」

儒教

儒教においては、特に規範として尊ばれる先秦時代の典籍を指します。これらは儒家経典として知られ、五経や十三経などが含まれます。これらの経典は、儒教の教えの根幹をなし、道徳や倫理、政治思想など、多岐にわたる分野に影響を与えてきました。（経書を参照）

仏教

仏教においては、仏や聖者の言行や教えを文章にまとめたものを「経（スートラ）」と呼びます。これらは仏教の教義を伝える重要な役割を果たし、様々な宗派において根本的な典籍として尊重されています。（経 (仏教)を参照）

道教

道教においても、規範として尊ばれる典籍が存在します。代表的なものとして、『道徳経』（老子）、『南華真経』（荘子）、『太平経』などが挙げられます。これらの経典は、道教の思想や修行法を理解する上で欠かせないものです。

その他の宗教

上記以外にも、様々な宗教において聖典が「経」と呼ばれることがあります。

伝統中国医学

伝統中国医学においては、『黄帝内経』や『神農本草経』などが規範として尊ばれています。これらの経典は、人体の構造や機能、病気の治療法などについて述べられており、伝統中国医学の基礎となっています。

その他の分野

上記以外にも、様々な分野において「経」と呼ばれる典籍が存在します。例えば、『山海経』（地理・博物誌）、『水経』（地理書）、『相馬経』（馬の鑑定書）、『茶経』（茶に関する書物）、『五木経』（木材に関する書物）などがあります。

その他の意味

けい: 中国の伝統的な図書分類である四部分類の一つ、経部を指します。
けい: 伝統中国医学において人体を流れる気脈の一つ、経脈を指します。（経絡を参照）
経 Kei: ダイヤモンド社から発行されている月刊広報誌の名称です。
たて: 「経」を「たて」と読む場合もあります。
* ふ: 「経（へ）る」の文語型として用いられることがあります。

このように、「経」という言葉は、様々な意味と用法を持つ奥深い言葉です。それぞれの分野における「経」を理解することで、より豊かな知識を得ることができるでしょう。

もう一度検索