結城満広

結城満広の生涯とその影響

結城満広（ゆうき みつひろ）は、室町時代中期に活躍した武士であり、下総結城氏の第10代当主である。彼は、天授6年/康暦2年（1380年）に生まれ、父である結城基光の影響を受けながら成長した。母は小山氏政の娘であり、満広は父の跡を継いで家督を引き継いだ。

満広は、父と同様に鎌倉公方に忠誠を誓い、2代公方である足利氏満から偏諱を受けて「満広」と名乗った。彼はその名の通り、父と共に重用され、下総結城氏の発展に寄与したと言える。具体的な時期は不明だが、満広は父から家督を譲り受け、10代目の当主となった。彼は氏満が亡くなった後も、3代目の公方である満兼や4代目の持氏に仕官し、結城氏の影響力を保持し続けた。

しかし、満広の人生は比較的短命であり、応永23年（1416年）3月9日または4月9日に亡くなった。享年37歳という若さでの死は、当時の人々に多大な影響を与えたことだろう。満広はその死後、特定の院号を持たないことが「結城系図」に記されており、後に「瑞光院殿」と称され、法名は聖竜、道号は雲叟に定められた。また、下妻市光明寺に所蔵されている「結城系図」では、道号が「雲叟聖竜」と表記されている。

家督は、満広の弟で小山氏を継承した小山泰朝の子である氏朝が猶子として受け継ぐこととなった。

多賀谷満義との関係

「多賀谷系図」によれば、満広の子である満義（光義）は多賀谷政朝の娘と結婚し、その間に生まれた子供たちが祥賀と祥英（または祥永）であるとされている。しかし、この情報はその他の史料によって裏付けがされておらず、満義（光義）という人物の実在についても再考の必要がある。

結城満広の業績や彼を取り巻く人物たちとの関係は、まだ不明な点が多いが、彼が結城氏としての名声や権力を築く上で果たした役割は無視できない。また、彼の死後に続く家族の動向や影響も、次世代の結城氏にとって重要な要素となっていくことだろう。

参考文献

1. 結城市史編さん委員会 編『結城市史』第一巻《古代中世史料編》、結城市、1977年3月30日。NDLJP:9641592（要登録）
2. 結城市史編さん委員会 編『結城市史』第4巻《古代中世通史編》、結城市、1980年10月30日。NDLJP:9642041（要登録）
3. 関城町史編さん委員会 編『関城町史』上巻《通史編》、関城町、1987年3月31日。NDLJP:9644036（要登録）
4. 外部リンク: 連載　結城家物語（令和4年5月号～） - 結城市

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