緑國政雄

緑國 政雄（みどりくに まさお）

1919年8月5日、東京府南葛飾郡（現在の東京都江戸川区）に生まれた大相撲力士。本名を寶田 政雄という。1981年9月11日に62歳で逝去。立浪部屋に所属し、現役時代の体格は身長180cm、体重99kg。最高位は1944年（昭和19年）1月場所の西前頭9枚目であった。得意手は右四つに加え、突っ張りや寄りなど、多彩な技を持ち味とした。

15歳を迎えた1935年（昭和10年）、立浪部屋の門を叩き、同年5月場所で初めて土俵を踏む。当初名乗った四股名は「緑松 政雄（みどりまつ まさお）」。これは当時の立浪親方、元小結・緑嶌友之助の現役名から一字を取ったものであり、後に改名した「緑國」も同様に師匠の名にちなんだものである。若くして頭角を現し、突っ張りからの叩き込み、あるいは右に差してからの投げや吊りといった自身の得意技を効果的に用いることで、番付を順調に上げていった。初土俵からわずか4年半足らずという速さで十両への昇進を果たす。

その後、1943年（昭和18年）5月場所で新入幕。以降は主に幕内下位の番付で相撲を取り続け、幕内には通算13場所在位した。通算成績は32場所で157勝167敗28休、勝率.485を記録している。幕内での成績は67勝91敗13休で勝率.424であった。

1951年（昭和26年）1月場所を最後に現役生活に区切りをつけ、引退した。年寄名跡「八角 政雄（はっかく まさお）」を襲名し、以降は所属する立浪部屋付きの親方として、後進の指導に当たる日々を送った。現役時代から温厚な人柄で知られ、親方としても周囲から深く慕われたという。1980年（昭和55年）からは、自身が所属する立浪・伊勢ヶ濱連合内の春日山部屋へ籍を移し、引き続き部屋付き親方として協会の仕事に携わった。

1981年（昭和56年）9月11日、心不全のため死去。享年62歳。その生涯を相撲に捧げ、戦前・戦中・戦後と激動の時代を力士として、また指導者として歩んだ。


通算在位：32場所

主な成績：
幕内在位：13場所
幕内成績：67勝91敗13休
* 通算成績：157勝167敗28休

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