織田信良

織田信良の生涯と藩政

織田信良（おだ のぶよし）は、江戸時代前期にその名を残した大名であり、上野国小幡藩の初代藩主です。彼は、織田信長の孫で、北畠晴具の曾孫にあたります。官位は従四位上・左少将であり、その地位は織田家の名門としての重みを示しています。

生誕と初期の人生

信良は天正12年（1584年）に、伊勢国で織田信雄の四男として誕生しました。母は木造具政の娘で、一説によれば信雄の改易後、細川忠興のもとに一時身を寄せたと言われています。元和2年（1616年）10月には従五位上侍従に叙任され、その後、信雄から上野甘楽郡などの2万石を与えられました。

信良の本拠地は、最初は甘楽郡福島村に陣屋を構えましたが、後に小幡村に移転し、城下町の整備や灌漑設備の設置に尽力しました。このような基盤を整えることにより、彼は藩の発展を目指すことになります。信雄は実質的に隠居生活を手に入れたと見られており、この頃、彼の兄たちがすでに他界していたことも影響していると考えられます。

官位と家族の結びつき

元和8年（1622年）1月5日には茶会を開くなど、地域の名士たちとの交流を保っていました。元和9年（1623年）には、徳川秀忠に従って上洛し、その年の12月には従四位上左少将に昇進しました。また、同年11月7日には長女の松孝院が徳川家の忠長と結婚するなど、徳川将軍家との親密な関係が見受けられます。この婚姻は、信良の官位の高さと絡んでいると考えられます。

その後、小幡藩織田家は明和事件が起こるまで、国主格の待遇を受け続けました。元和10年（1624年）には江戸城に出仕し、秀忠の朝廷への使者として上洛するなど、活動を続けました。

死去と家督相続

信良は寛永3年（1626年）5月17日に43歳でこの世を去りました。彼の死後、家督は次男の信昌が継承し、遺族の間で相続争いが起きることになります。墓所は小幡の宝積寺に設けられ、その後崇福寺に改葬されました。

系譜に関する情報

織田信良には、2男3女がいました。彼の父は織田信雄、母は木造具政の娘で、正室は下津俸庵の娘です。子どもたちの中には、次男の織田信昌や長女の松孝院、次女の光浄院、三女の天量院などが含まれ、長女は徳川忠長の正室として家族の絆を深めました。信良の家族は、彼自身の生涯同様に、江戸時代の複雑な政治状況に翻弄されながらも、織田家の名を長く留めることとなりました。

以上が織田信良の生涯とその影響に関する概略です。一族の名に恥じぬよう、小幡藩の基盤を固める努力を続けていた彼の姿は、後の時代まで影響を及ぼしました。

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