羅州市

羅州市（ナジュし/らしゅうし）

羅州市は、大韓民国全羅南道に位置する市で、韓国有数の梨の産地として知られています。その歴史は古く、百済時代に遡り、新羅、高麗時代を経て、現在に至っています。

地理

羅州市は全羅南道の西南部、栄山江流域の羅州平野に位置しています。総面積は約608平方キロメートルで、北は光州広域市、東は和順郡、南は霊岩郡、西は務安郡、咸平郡と接しています。市域は1邑12面6洞から構成されています。

歴史

羅州市は、古代には百済の発羅郡の地であり、統一新羅時代には発羅州、後に錦山郡となりました。高麗時代に羅州という名前が使われるようになり、全国八牧制度においても重要な役割を果たしました。

李氏朝鮮時代には羅州府が置かれましたが、後に全羅南道の道庁所在地は光州に移されました。日本統治時代には羅州郡と南平郡が合併し、現在の羅州市の基礎が築かれました。

1981年に羅州邑と栄山浦邑を中心に錦城市が設置されましたが、1986年に羅州市に改称されました。1995年には羅州市と羅州郡が合併し、現在の羅州市が発足しました。

人口

羅州市の人口は、2017年末時点で約11万人です。かつては農村人口の流出により人口が減少しましたが、近年は「光州・全南共同革新都市」の建設や韓国電力公社などの移転により、再び人口が増加傾向にあります。

産業

羅州市は、韓国有数の梨の産地として知られており、その栽培は日本統治時代に日本人が朝鮮人に教えたことに始まるとされています。現在では、梨は市のシンボルにもなっています。

また、韓国電力公社の本社が置かれており、エネルギー産業においても重要な役割を果たしています。

交通

羅州市は、鉄道、バス、道路網が整備されており、交通の便が良い地域です。

鉄道: 湖南線と慶全線が市内を通り、羅州駅にはKTXの一部が停車します。KTXを利用すれば、ソウルまで約3時間でアクセス可能です。
バス: 羅州バスターミナルからは、ソウルをはじめとする各地への高速バスや市外バスが運行されています。市内バスは、光州などの近隣都市と結ばれています。
道路: 務安-光州高速道路が市内を通り、国道も整備されています。

観光

羅州市には、多くの歴史的、文化的遺産が残っています。

古墳群: 栄山江流域には、5世紀頃の日本式前方後円墳が存在することで有名で、市内には多くの古墳群が密集しています。これらの古墳は、倭系集団が築いたと指摘されています。
* 歴史的建造物: 李氏朝鮮時代の羅州邑城や、日本統治時代の栄山浦灯台、東洋拓殖株式会社建物などが残っています。

姉妹都市

羅州市は、日本の鳥取県倉吉市、中華人民共和国の浙江省余姚市などと姉妹都市提携を結んでいます。

まとめ

羅州市は、古代から交通の要衝として栄え、豊かな自然と歴史が息づく都市です。梨の産地として知られるだけでなく、韓国電力公社の本社所在地としても重要な役割を果たしています。多くの古墳や歴史的建造物が残っており、観光地としても魅力的な都市です。

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