羅済同盟

羅済同盟

羅済同盟（らさいどうめい）は、古代朝鮮半島の新羅と百済との間で結ばれた軍事同盟です。この同盟は、時代を超えてさまざまな形で発展し、その成り立ちや結果は両国の歴史に深く影響を与えました。

第1次羅済同盟（366年 - 4世紀末）

最初の羅済同盟は、366年に締結されました。百済の近肖古王と新羅の奈勿尼師今は、高句麗の脅威に対抗すべく連携を強化しました。371年には、近肖古王が高句麗の故国原王を平壌で打ち破り、同盟の力を証明しました。しかし、4世紀末に向けて新羅が高句麗との関係を強化したため、両国の連携は解消されることとなりました。

第2次羅済同盟（433年 - 553年）

次に結ばれたのは、433年から553年までの第二の羅済同盟です。これは百済の毗有王と新羅の訥祇麻立干の間で成立しました。両国は高句麗の南下政策が自国に脅威を及ぼすことを恐れ、軍事的協力を行うことに決めました。475年には、高句麗の長寿王の攻撃により、百済の首都漢城が陥落し、百済の王、蓋鹵王が戦死する事態に陥りました。一時、百済は滅亡の危機に直面しましたが、文周王は新羅の支援を受けて熊津へ首都を遷都し、同盟関係は続きました。

493年、百済の東城王は新羅と婚姻を結び、両国の絆はさらに強まりました。551年には、百済の聖王が中心となり、新羅、百済、伽耶の連合軍を編成し、高句麗から漢江流域を奪還しました。しかし、553年、真興王が百済から漢江流域を奪還し、このことが同盟の終焉をもたらしました。554年には聖王が新羅との戦闘で戦死し、この後、百済の滅亡まで両国は敵対関係に突入しました。

関連項目

• - 麗済同盟: これに関する類似の連携。
• - 唐・新羅の同盟: 後の歴史において重要な役割を果たす。
• - 唐の高句麗出兵: 高句麗に対する軍事行動の一環。
• - 唐・新羅戦争: 新羅と唐の間の戦争。
• - 高句麗と倭の戦争: 他国との戦闘状況。

両国の協力は、古代朝鮮半島の歴史において重要な意味を持ち、その協力が破綻した後の対立もまた、歴史の流れに影響を与えました。

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