美濃太田運輸区

美濃太田運輸区の概要

美濃太田運輸区（みのおおたうんゆく）は、岐阜県美濃加茂市に位置する東海旅客鉄道（JR東海）の運転士および車掌が所属する乗務員区所です。この運輸区は、地域の鉄道運行において重要な役割を果たしており、歴史的にも多くの変遷を経てきました。

歴史

美濃太田運輸区の起源は、1932年4月1日に発足した美濃太田機関区にさかのぼります。1945年の終戦時には、機関区が米軍の機銃掃射を受けるという困難な状況を経験しました。1961年には、当時稼働していたC10形蒸気機関車が最後の旅を終え、その後、気動車が導入されました。1964年にはキハ58系気動車が、1968年には気動車基地の使用が開始され、運輸区の設備が充実していきました。

1987年には美濃太田運転所に改称され、国鉄分割民営化に伴い東海旅客鉄道に継承されました。1989年には運転所と美濃太田車掌区が統合され、美濃太田運輸区が新たに設立されました。その後、2001年には車両検修部門が分離され、美濃太田車両区が設立されました。

乗務範囲

運転士

美濃太田運輸区に所属する運転士は、以下の区間で勤務しています。

• - 東海道本線: 岐阜〜名古屋〜熱田間（特急ひだは名古屋〜熱田間は回送）
• - 高山本線: 岐阜〜高山間
• - 太多線: 多治見〜美濃太田間
• - 稲沢線: 稲沢西（信）〜笹島（信）間
• - 西名古屋港線: 名古屋〜笹島（信）間

稲沢線や西名古屋港線は、名古屋車両区や名古屋工場への回送も行うため、特に重要な区間になります。

車掌

車掌としての任務も多岐に渡り、以下の区間を担当しています。

• - 高山本線: 岐阜〜高山間
• - 太多線: 多治見〜美濃太田間
• - 特急ひだ: 名古屋〜高山間
• - 東海道本線: 大垣〜豊橋間

配置車両

美濃太田機関区時代には数々の蒸気機関車が在籍しており、特に以下の車両が運用されていました。

• - 1000形
• - C58形
• - C11形 など、数多くの形式が名を刻んでいます。このような歴史的な車両の運行は、地域の鉄道史において重要な一部を成しています。

また、民営化時には以下の気動車が配置されていました。

• - キハ58形: 10両
• - キハ40形: 5両
• - キハ48形: 40両 など、今もなお地域の鉄道輸送を支えるため、多彩な車両が活用されています。

美濃太田運輸区は、長い歴史の中で多くの変化と発展を遂げてきた鉄道の拠点として、運転士や車掌たちが日々地域の移動を支えています。

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