臨済宗東福寺派

臨済宗東福寺派は、京都に位置する東福寺を大本山とする臨済宗の一派です。その起源は、鎌倉時代にまで遡ります。1236年（嘉禎2年）、宋で禅を学んだ円爾（弁円）が帰国し、東福寺を開いたことが、東福寺派の始まりとされています。

東福寺は、当時の有力者であった九条道家が、九条家の菩提寺として建立を発願しました。寺の建立にあたっては、高さ約15メートルもの巨大な釈迦如来像を安置すること、そして寺名を奈良の東大寺と興福寺から一字ずつ取って「東福寺」とすることが決められました。この寺名の由来からも、東福寺が当時いかに重要な寺院として位置づけられていたかが伺えます。

また、戦国時代には、毛利家の外交僧として活躍した安国寺恵瓊が東福寺派に属していたことでも知られています。安国寺恵瓊は、外交手腕に優れていただけでなく、茶人としても名を馳せ、その文化的側面からも東福寺派の存在感を示しました。

東福寺派は、禅宗の教えを継承しつつ、独自の発展を遂げてきました。その教えは、厳しい修行を通して悟りを開くことを重視し、多くの僧侶が日々修行に励んでいます。

東福寺派に属する主な寺院としては、以下のものが挙げられます。

東福寺
承天寺
万寿寺
勝林寺
興昌寺
大安寺
海会寺
桃林寺
保国寺
茂松寺

これらの寺院は、それぞれが独自の歴史と文化を持ち、東福寺派の教えを今に伝えています。臨済宗東福寺派は、日本の仏教文化において重要な役割を果たしており、その歴史と伝統は今日まで脈々と受け継がれています。多くの文化財を有しており、観光名所としても知られています。

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