臨潢府

臨潢府は、かつて中国に存在した府であり、遼代から金代にかけて、現在の内モンゴル自治区赤峰市一帯に位置していました。この地は、かつての漢の遼東郡西安平県の地にあたります。

歴史

契丹の英雄、耶律阿保機が天梯・蒙国・別魯ら三山の勢力を葦甸で制圧した際、金鏃箭を射てこの地を知り、龍眉宮と名付けました。918年（神冊3年）には、この地に城が築かれ、皇都と称されました。938年（天顕13年）には、皇都は上京と改称され、臨潢府が設置されました。

上京臨潢府は上京道に属し、臨潢、長泰、定覇、保和、潞、易俗、遷遼、渤海、興仁、宣化の10県を管轄していました。

金の時代になると、臨潢府は北京路に属し、臨潢、長泰、盧川、寧塞、長寧の5県と37堡を管轄しました。

しかし、モンゴル帝国の侵攻により、臨潢府はその歴史に幕を閉じました。元の時代には、その地は広寧路に属し、魯王の分地となりました。明の初期には広寧衛が置かれましたが、後にウリャンカイの北境に属し、内ハルハ5部のひとつであるバイリン部の拠点となり、チャハル部に役属しました。

臨潢府は、遼代から金代にかけての中国北方の政治・文化の中心地として重要な役割を果たしました。その変遷は、この地域の歴史を物語る上で欠かせない要素となっています。

関連項目

遼上京遺址 (仮のリンク)

脚注

参考文献1 (仮のリンク)
* 参考文献2 (仮のリンク)

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