自家用バス

自家用バス：その用途と特徴

自家用バスは、企業、学校、病院、ホテルなど、様々な団体や個人が所有するバスで、商業目的の旅客運送を行わず、主に自社の従業員や顧客、生徒などの送迎を目的として利用されます。一般的な自家用車と同じ白ナンバーで登録されており、運転には通常の運転免許で問題ありませんが、事業用[[自動車]]の運行に必要な第二種運転免許は必要ありません。ただし、特定の条件を満たす送迎バスは事業用[[自動車]]（緑ナンバー）として登録される場合があります。

多様な用途

自家用バスの利用用途は多岐に渡ります。代表的なものとして、以下の例が挙げられます。

従業員・顧客送迎: 企業や工場では、最寄り駅からの従業員送迎や、顧客の送迎などに利用されます。
施設利用者送迎: 病院、ゴルフ場、ホテル、レジャー施設などでは、利用者の送迎手段として活用されています。
学校送迎: 学校法人では、生徒の通学のためのスクールバスとして利用され、特に遠距離の通学や部活動の遠征などで活躍します。幼稚園や保育所では、幼児専用の小型バスも使用されています。
団体送迎: 結婚式場、レストラン、ホテルなどでは、団体客の送迎に利用されます。
スポーツチーム・団体: プロスポーツチームやプロレス団体などが、選手や関係者の移動手段として保有する場合もあります。
官公庁: 地方公共団体では、職員の研修や行事への参加のための送迎、公務に使用されます。
廃止代替バス: 一部の自治体では、路線バスの廃止代替として、自家用バスを有償で運行する場合があり、これは道路運送法に基づいた手続きが必要です。このようなバスは「80条バス」と呼ばれることもあります。
その他: 警察、消防、自衛隊では人員輸送車として、また、バス事業者では社内教習車として利用されるケースもあります。個人では、趣味やキャンピングカーの改造ベースとして利用する例もあります。献血活動用のバスも存在します。

車両の種類

自家用バスとして使用される車両は、小型のワンボックスカーをベースとした14～15人乗りから、40～60人乗りの中型・大型バスまで様々です。スクールバスなどでは、乗降の容易性を考慮して2扉の路線バス仕様の車両が選択されることも多く、観光バス仕様の車両が利用されるケースもあります。

白バス問題

自家用バスは白ナンバー登録ですが、自家用有償旅客運送（80条バス）や福祉有償運送などを除き、有償での旅客運送は道路運送法で禁止されています。自家用バスを用いた違法な有償運送は「白バス」と呼ばれ、燃料代や通行料の実費徴収であっても、家族・親族以外への有償輸送は違法とみなされます。

まとめ

自家用バスは、多様な用途で活用されている一方で、その運行には法律上の規制があり、特に有償での運行には厳格な手続きが必要となります。利用にあたっては、道路運送法などの関連法規を十分に理解し、法令を遵守することが重要です。

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