自由への招待

L'Arc〜en〜Ciel 24th Single「自由への招待」解説

L'Arc〜en〜Cielの24枚目のシングル「自由への招待」は、2004年6月2日にKi/oon Recordsよりリリースされました。9thアルバム『SMILE』から約2ヶ月ぶりの新譜で、表題曲はアルバムのレコーディングと同時期に制作されました。

概要

表題曲「自由への招待」は、自由を求めて奔走するようなリリックが、疾走感と清涼感のあるギターサウンドに乗せられたポップ・ロックナンバーです。この曲は、ダイハツ工業「MOVE CUSTOM」のCMソングにも起用され、バンドとしては約6年ぶりのタイアップとなりました。

カップリングには、メンバーがパートチェンジしたP'UNK〜EN〜CIELによるセルフカバーが収録されています。このバンドでは、tetsuyaがボーカル、hydeがギター、yukihiroがベース、kenがドラムを担当。各メンバーは、TETSU P'UNK（後にT.E.Z P'UNKに改名）、HYDE P'UNK、YUKI P'UNK、KEN P'UNKと名乗り活動しています。このセルフカバー企画は、2011年までシングル12作品で行われ、ライブでも披露されていました。企画のきっかけは、kenによると「READY STEADY GO」のボーカルを変えたセルフカバーから発展したとのことです。P'UNK〜EN〜CIELでの楽曲選定とアレンジは、メンバーが持ち回りで担当し、本作ではhydeが「milky way」のアレンジを手掛けました。当初はパンク・ロック風のアレンジが基本でしたが、次第にメンバーが影響を受けた様々なジャンルのオマージュを取り入れるようになりました。

リリース

リリースの経緯

2003年のバンド再始動以降、シングル表題曲の作曲はtetsuyaが3作連続で担当しました。tetsuyaによると、これはスタッフの推薦によるもので、シングル曲の選定は彼に一任されていたそうです。

リリース形態

本作は通常盤CDのみでリリースされ、初回限定仕様はスーパーピクチャーレーベルでした。初回特典として、IDナンバー付きP'UNK〜EN〜CIELカードが封入されました。当初はCCCDで販売されましたが、後にCD-DAで再発売されました。本作がL'Arc〜en〜CielとしてCCCDで発表した最後の作品となります。このシングル以降、楽曲の配信サービスも開始され、販売形態が多様化しました。

チャート

発売初週のオリコン週間シングルチャートで、前作「瞳の住人」に続き、4作連続通算13作目の首位を獲得しました。

ミュージックビデオ

「自由への招待」のミュージックビデオは、野田智雄がディレクターを務めました。このビデオは、クリップ集『CHRONICLE 3』に初収録され、後にYouTubeでも公開されました。

収録曲

1. 自由への招待 / L'Arc〜en〜Ciel

作詞: hyde / 作曲: tetsu / 編曲: L'Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano

疾走感と清涼感のあるギターサウンドが魅力のポップ・ロックナンバーです。tetsuyaによると、この曲はライブのリハーサル中に制作が始まり、久しぶりのL'Arc〜en〜Cielらしい楽曲にしたかったとのことです。歌詞は、作詞を担当したhydeの当時の多忙な状況が反映され、自由を求める心情が描かれています。ちなみに、この曲の仮タイトルは「ハンバーグと目玉焼き」でした。

2. milky way / P'UNK〜EN〜CIEL

作詞・作曲: tetsu / 編曲: HYDE P'UNK

P'UNK〜EN〜CIELによる、5thアルバム『HEART』収録曲のセルフカバーです。hydeがライブで盛り上がる曲を探していたところ、「milky way」を選曲しました。このセルフカバーでは、yukihiroによる掛け声が特徴的で、以降のP'UNK〜EN〜CIELのセルフカバーにも取り入れられています。なお、このカバーは後に「milky way 2004」と表記されるようになりました。

タイアップ

自由への招待
ダイハツ工業「ムーヴカスタム Vセレクション」CMソング

参加ミュージシャン

自由への招待 / L'Arc〜en〜Ciel
hyde：Vocal
ken：Guitar
tetsu：Bass
yukihiro：Drum
tetsu：Six Strings Bass, Keyboard, Background Vocal
岡野ハジメ：Keyboard, Auto Harp
斎藤仁：Manipulate
小池敦：Manipulate

milky way / P'UNK〜EN〜CIEL
TETSU P'UNK：Vocal, Guitar
HYDE P'UNK：Guitar, Backing Vocal
YUKI P'UNK：Bass
KEN P'UNK：Drum

収録アルバム

オリジナルアルバム
『AWAKE』 (#1)

セルフカバーアルバム
『P'UNK IS NOT DEAD』 (#3)

参考文献

『GiGS』、シンコー・ミュージック、2004年8月号
『CDでーた』、角川書店、2005年7月14日号 vol.17 No.7
『WORDS L'Arc〜en〜Ciel』、角川書店、2005年
『BASS MAGAZINE SPECIAL FEATURE SERIES/tetsuya L'Arc〜en〜Ciel』、リットーミュージック、2010年

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