自由ロシア軍団

自由ロシア軍団：ロシアの侵攻に対抗する義勇兵部隊

自由ロシア軍団（Freedom of Russia Legion、FRL）は、2022年3月にロシアのウクライナ侵攻に対抗するため、ウクライナ軍内に結成された軍団です。ロシア軍からの離反者や、元々軍隊に所属していなかったロシア人、ベラルーシ人の義勇兵で構成されています。彼らはロシア国旗ではなく、白青白旗を象徴として使用しています。

結成の背景と目的

この軍団は、ウクライナ側へ自発的に離反したロシア軍の中隊を中心に結成されました。中隊長は、プーチン政権を「ファシスト」と批判し、「真の愛国者」として祖国を救うために軍団に加わるよう呼びかけています。軍団の最初の志願兵は、2022年3月下旬に予備訓練を開始し、ウクライナ軍の教官から対戦車ミサイルNLAWの操作などを学びました。彼らの目標は、ロシア軍をウクライナから退け、最終的にはプーチン政権を打倒することです。

広報官「シーザー」の存在

軍団の事実上の広報官である「シーザー」は、サンクトペテルブルク出身で、仮名を用いて活動しています。彼は「プーチンの体制、悪と戦っている」と述べ、自身を「裏切り者ではなく、国の行く末を案じる真の愛国者だ」と強調しています。志願者には忠誠心を確認するため、複数回の面接や心理テスト、ポリグラフ検査が課されています。2023年以降は、ロシア義勇軍団と共同で行動することが多く、共同声明を発表しています。また、元ロシア下院議員で亡命中のイリヤ・ポノマリョフも軍団の幹部として関与しています。

シーザーは、過去にロシアの過激派組織「ロシア帝国運動（RID）」と関わりがあったことが指摘されていますが、体制に幻滅し、ウクライナとの戦争が始まると、自由のために戦うウクライナを支持するようになったとされています。また、国民共和国軍（NRA）と共同で政治センターを設立し、活動を行っています。

軍団の活動

2022年6月時点で、軍団はウクライナ東部攻勢でウクライナ軍と共に戦っており、ロシア国内での破壊工作活動も組織していると伝えられています。元ガスプロムバンク副社長のイーゴリ・ヴォロブーイェフも軍団に加わりました。2023年3月にはロシア最高裁により「テロ組織」に指定されました。その後、バフムートの戦いに参加し、5月にはロシア南部ベルゴロド州への武装侵入を行い、破壊活動を行いました。また、モスクワへのドローン攻撃に関与した可能性も指摘されています。2024年3月には、クルスク州とベルゴロド州に再び侵入し、集落を一時的に占拠しました。

関連組織

自由ロシア軍団は、ロシア反乱軍、ジョハル・ドゥダエフ大隊、シェイク・マンスール大隊、カストゥーシュ・カリノーウスキ連隊、戦術群「ベラルーシ」、ジョージア人軍団、ロシア義勇軍団、ベラルーシ義勇軍、ポーランド義勇軍団、カレリアグループ、シベリア大隊、ウクライナ領土防衛部隊外国人軍団、東方部隊、第15SSコサック騎兵軍団、白ロシア地域防衛隊、ウクライナ解放軍、ロシア解放軍、浅野部隊など、様々な組織と関連を持っています。

外部リンク

• - 自由ロシア軍団 - Telegram
• - 自由ロシア軍団 (@russialegion) - X（旧Twitter）
• - 映像 - YouTube

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