臼杵造船所

株式会社臼杵造船所について

株式会社臼杵造船所は、大分県臼杵市に本社を置く造船業の企業であり、福岡造船の傘下に位置します。豊後水道沿いの臼杵市と佐伯市の良港を活かし、同社は様々な船舶の建造や修理を行っていることが特徴です。

会社の設立の背景

1980年代に入ると、造船業界は変化の時期を迎え、臼杵鉄工所は昭和53年に会社更生法の適用を申請し、倒産に至りました。この際、臼杵造船所はその設備を引き継ぎ、新たに設立されました。このような経緯から、現在の株式会社臼杵造船所は過去の会社の技術や設備を生かしつつ、新たなスタートを切ったと言えます。

主な事業内容

臼杵造船所では、ケミカルタンカーやプロダクトタンカー、原油タンカー、LPGタンカーをはじめ、旅客フェリーや自動車運搬船、RO-RO船など多種多様な船舶の建造・修理を行っています。また、鋼橋を含む鉄構造物の製造も手掛けており、地域の造船業を支える重要な役割を果たしています。

沿革

以下に、臼杵造船所の主な沿革をまとめます。

• - 1988年（昭和63年）8月: 臼杵鉄工所の施設を借りて操業を開始。
• - 1989年（昭和64年）1月: 大分県から建設業の許可を取得。
• - 1992年（平成4年）9月: 借りていた工場設備を購入。
• - 1993年（平成5年）3月: 防衛庁より船舶製造業のA級資格を取得。
• - 1998年（平成10年）5月: 第一船台の能力を5,999 G/Tから8,400 G/Tに拡張。
• - 1999年（平成11年）3月: 第一船台を9,200 G/Tに再拡張。
• - 2018年（平成30年）4月: 福岡造船が株式の90%以上を取得。

設備

現在の臼杵造船所には、以下の主要な船台があります。

• - 第一船台: 最大船舶重量9,200 G/T
• - 第二船台: 最大船舶重量499 G/T

主な建造船

同社が手掛けた主な船舶には、以下のようなものがあります。

• - 81号型特務艇（1972-1973年、海上自衛隊）
• - 曳船58号型（1987-1988年、海上自衛隊）
• - ニューくめしま（1988年、久米商船）
• - フェリーつるぎ（1997年、南海フェリー）
• - フェリーできずな（2012年、九州郵船）

終わりに

株式会社臼杵造船所は、歴史ある造船業を継承しながら地域経済に貢献し、様々な船舶の建造を通じて高い技術力を誇る企業です。これからもその技術と経験を生かし、さらなる発展を続けていくことでしょう。

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