船場 (姫路市)

船場の地域概要と歴史

船場（せんば）は、兵庫県姫路市の中心部の西側に位置する地域であり、主に姫路城の西に広がっています。この地域は、かつては町人や中下級武士が居住していた場所であり、そこに存在する田畑も宅地化が進み、現在の市街地が形成されました。船場は、姫路市立船場小学校の校区東部や姫路市立城西小学校の校区南部を含む広がりを持つ地域です。

船場とその周辺

近隣には、南に飾万津口（しかまづぐち）、北には野里（のざと）、東には神谷（かみや）といった地区が存在し、これらを総称して「姫路78町」と呼ばれてきました。船場は、姫路城の外側に広がる外町の一部であり、特に西国街道に沿った地域とされています。また、内町と外町を合わせて「姫路町」と呼ばれています。この記事では、船場には含まれないものの、隣接する地区との関係についてもスポットを当てていきます。

歴史的背景

船場川という川は、かつて二股川や妹背川、あるいは三和川として知られていました。この川の両岸には福中村が存在しており、川を挟んで東側は上福中村（後の福中町）、西側は下福中村と呼ばれています。北東には姫山周辺の中村があり、また景福寺山周辺には中村の出作村がありました。特に、三和川の支流である雲見川の存在は、今でもその名残を見ることができます。

天正8年（1580年）には、羽柴秀吉が英賀城を攻め落とし、この地域の住民を西国街道沿いに集め、商業活動を活性化させました。江戸時代の元和4年（1618年）には、本多忠政の手によって船場本徳寺が開基され、妹背川の改修により運河が整えられ、さらには高瀬舟が利用できるように配慮がなされました。これが後の船場の発展に寄与しています。

近代の変遷

江戸時代には、船場川の大洪水（寛延二年大洪水）が発生し、大きな被害を引き起こしました。明治初頭には飾磨県庁が設立され、多くの商業が西国街道沿いに繁栄しました。1889年には姫路が市制を施行し、船場の町もその中に含まれるようになりました。その後、地域の整備や町名の設定が進められ、船場の名前が広がっていくことになります。

戦争による影響は地域にも及び、第二次世界大戦中の空襲で大きな被害を受けました。戦後は復興都市計画に基づく区画整理が進められ、船場川の流れの変更や国道2号の拡幅整備が行われました。このように、船場は歴史の中でさまざまな変遷を経て、現在の形に至っています。

現在の船場

船場にはいくつかの町名が存在しており、それぞれに独自の特徴があります。関連する人物としては、初井家や初井佐七郎、初井奈良吉、歌人の初井しづ枝などがあげられ、彼らは地域の歴史や文化に深く関与していました。このように、船場は単なる地名ではなく、地域の歴史と人々の思いが交錯した場所であると言えるのです。今後もこの地の魅力を発信し続けていくことが重要です。

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