船浦港

概要

船浦港は、西表島の西部に位置し、沖縄県が管理する地方港湾です。統計法上は乙種港湾に分類されます。この港は、南東側の船浦地区（狭義の船浦港）と北西側の上原地区（通称：上原港）の2つのエリアで構成されています。

上原港は、西表島の東部にある仲間港（大原港）と並び、石垣島との間に定期旅客航路が開設されています。しかし、上原港への航路は島の北側を通るため、冬季は特に北風の影響を受けやすく、欠航が多発する傾向にあります。欠航時には、船会社が上原港と大原港の間で無料連絡バスを運行し、旅客の移動をサポートしています。

かつて上原地区は漁港でしたが、1976年の船浦橋開通により、島内の東西間の陸路が繋がり、旅客船は上原地区に直接発着するようになりました。当初は八重山観光フェリーが上原港を、安栄観光が船浦港を利用していましたが、2006年に上原港の旅客ターミナルが新しく「デンサターミナル」として整備され、西部の定期航路は上原港に集約されました。このターミナル名は、上原集落の民謡「デンサ節」に由来します。

上原港の沖合には防波堤があり、灯台が設置されています。
2015年度には、2,492隻の発着があり、192,403人（乗船92,164人、下船100,239人）が利用しました。

沿革

1972年5月15日：沖縄の本土復帰に伴い、地方港湾に指定されました。
2006年3月27日：上原港の旅客待合所「デンサターミナル」と浮桟橋が供用開始され、定期航路が上原港に集約されました。

施設

船浦地区（船浦港）

係留施設:
物揚場（-3.5m）：86m（最大対象船舶 200総トン）
物揚場（-2.0m）：60m（最大対象船舶 3総トン）
船揚場：40m

上原地区（上原港）

係留施設:
物揚場（-3.5m）：65m（最大対象船舶 200総トン）
物揚場（-3.0m）：120m（最大対象船舶 100総トン）
物揚場（-2.0m）：100m（最大対象船舶 5総トン）
船揚場：100m
浮桟橋：1基（長さ35m、幅10m、最大対象船舶 74総トン）
旅客待合所「デンサターミナル」：鉄筋コンクリート構造平屋建、延床面積 400m2

航路

旅客船（高速船）

上原港には、安栄観光と八重山観光フェリーの2社が、石垣港との間で1日に7往復前後の定期旅客航路を運航しています。一部の便は鳩間島に寄港します。

貨客船（カーフェリー）

上記2社が上原港と石垣港の間で、それぞれ週3便の貨客船を運航しており、往路または復路で鳩間島を経由します。

関連項目

日本の港湾一覧#沖縄県

脚注

参考文献

『港湾統計（年報）』国土交通省、2016年。
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00600280&kikan=00600。2017年4月16日閲覧。

外部リンク

船浦港 (PDF) （沖縄県土木建築部）

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