仲間港

仲間港（なかまこう）

仲間港は、沖縄県八重山郡竹富町、西表島の東部に位置する地方港湾です。正式名称は「仲間港」ですが、近隣の大原集落にちなんで「大原港（おおはらこう）」という通称で広く知られています。港湾管理者は沖縄県で、統計法に基づく港湾調査規則では乙種港湾に分類されています。

概要

西表島には、仲間港（大原港）と上原港の二つの主要な港があり、どちらも石垣港との間に定期航路が運航しています。しかし、上原港航路は冬季など海況が悪化しやすく欠航が多いのに対し、仲間港航路は石西礁湖内を通るため、天候の影響を受けにくく、年間を通じて比較的安定した運航が可能です。そのため、近年では仲間港（大原港）の利用者が増加傾向にあります。

旅客ターミナルは2002年に供用を開始し、「なかまりん」という愛称で親しまれています。このターミナルは、利用客にとって重要な施設となっています。

2015年度の統計では、仲間港の発着数は6,693隻、総トン数は256,256トンに達し、利用客数は642,988人（乗船274,065人、下船368,923人）となっています。これらの数字は、仲間港が地域経済と観光において重要な役割を果たしていることを示しています。

沿革

1972年5月15日：沖縄の本土復帰に伴い、仲間港は地方港湾に指定されました。
2002年4月24日：旅客待合所「なかまりん」が供用を開始。同時に、浮桟橋2基が増設され、供用が開始されました。
2005年：7月の台風5号と9月の台風13号による高潮で、「なかまりん」が2度にわたり浸水被害を受けました。
2006年2月17日：竹富町心身障害児親の会「スオウの木の会」が「なかまりん」内に売店「スオウの木」を開設しました。
2009年8月7日：台風8号による高潮のため、「なかまりん」が床下浸水しました。
2011年12月末：「スオウの木」が経営悪化により一時休業しましたが、その後法人化し営業を再開しました。

施設

仲間港には、以下のような係留施設があります。

岸壁 (-5.5m): 1バース、90m（最大対象船舶 2,000純トン）
物揚場 (-3.5m): 145m（最大対象船舶 200総トン）
物揚場 (-3.0m): 100m（最大対象船舶 100総トン）
物揚場 (-2.0m): 230m（最大対象船舶 3総トン）
浮桟橋: 3基（最大対象船舶 100総トン）
全長72m、幅10m（2002年3月26日竣工）：定期旅客船用乗降施設
全長25m、幅6m（2002年2月26日竣工）：仲間川遊覧船用乗降施設
全長25m、幅9m（既存）
船揚場: 190m
旅客待合所「なかまりん」: 鉄筋コンクリート構造平屋建、赤瓦屋根、延床面積920m²

航路

仲間港には、以下の航路が運航しています。

旅客船（高速船）
安栄観光と八重山観光フェリーが、石垣港との間で1日7往復程度の定期旅客航路を運航しています。
石垣港行きには、竹富島や小浜島を経由する便も1日1便程度あります。
石垣港と波照間島・波照間港を結ぶ便で、不定期に仲間港を経由する便が設定される場合があります。
貨客船（カーフェリー）
2社とも貨客船を週3往復程度運航しています。

関連項目

日本の港湾一覧#沖縄県

脚注

参考文献

『港湾統計（年報）』国土交通省、2016年。https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00600280&kikan=00600。2017年4月16日閲覧。

外部リンク

* 仲間港 (PDF) （沖縄県土木建築部）

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