花咲く港

花咲く港

『花咲く港』は、菊田一夫の戯曲を原作とする映画作品であり、1943年に木下恵介監督によって製作されました。本作は木下監督のデビュー作として知られています。松竹が製作を担当し、モノクロ、スタンダードサイズで公開されました。

製作の背景

新人監督であった木下恵介は、大規模なロケーション撮影を敢行しました。天草で40日間、浜松で40日間、そしてセット撮影に20日間を費やし、楠田浩之（後に木下監督の妹婿となる）と共に撮影を進めました。楠田浩之は本作が最初の撮影担当作品であり、以降、二人は41本もの作品で協力関係を築きました。その努力が実り、木下監督は本作で新人映画監督を対象とした山中貞雄賞を受賞しました。（黒澤明監督の『姿三四郎』と同時受賞）

ストーリー

物語は、二人のペテン師を中心に展開される珍騒動を描いています。彼らが繰り広げる様々な出来事が、笑いとペーソスを交えて描かれています。

キャスト

野長瀬修三：小沢栄太郎
勝又留吉：上原謙
お春：水戸光子
野羽玉：笠智衆
網元林田：東野英治郎
村長：坂本武
おかの：東山千栄子
平湯良二：半沢洋介
ゆき：村瀬幸子
せつ代：槇芙佐子
袈裟次：河原侃二
木村巡査：仲英之助
英吉：大坂志郎
技師：毛塚守彦
小使：島村俊雄
ゆきの子：井上妙子

スタッフ

監督：木下惠介
原作：菊田一夫
脚色：津路嘉郎
撮影：楠田浩之
音楽：安倍盛
編集：杉原よし

テレビドラマ版

映画と同様に、菊田一夫の戯曲を原作としたテレビドラマが、1967年11月23日から同年12月7日にかけて、フジテレビ系列の『シオノギテレビ劇場』で放送されました。

キャスト

宝田明
西村晃
山茶花究
水戸光子
日高澄子
吉田義夫
浜田寅彦

参考文献

『新編 天才監督木下惠介』 論創社、2013年　ISBN 978-4846012472

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