楠田浩之

楠田浩之について

楠田浩之（くすだ ひろし）は、日本の著名な撮影技師であり、1916年4月14日に東京で誕生しました。彼は、全国的に名高い松竹映画の中でも特に木下恵介監督の作品で多くの功績を残しました。

初期のキャリア

楠田は東京市にて生まれ、旧制京華中学校（現京華高等学校）を卒業後、1934年に松竹蒲田撮影所に入社しました。彼はここで撮影部に配属され、撮影助手としてキャリアをスタートさせます。小原譲治や厚田雄春といった著名な先輩のもとで技術を磨き、1936年に松竹大船撮影所に異動しました。

技師としての昇進

1943年には技師に昇進し、木下恵介監督の第一作『花咲く港』で彼の作品に初めて携わります。この作品では木下とともに新たな歩みを始め、同年に彼の妹芳子と結婚しました。その後、楠田は木下監督の作品に多く関わることになります。

代表作と受賞

楠田のキャリアの多くは木下恵介監督による作品で占められており、1951年には日本初のカラーフィルムによる長篇劇映画『カルメン故郷に帰る』を手掛けました。また、1954年に公開された『二十四の瞳』や1955年の『野菊の如き君なりき』など、数多くの名作に関与しています。1959年には木下恵介監督の『楢山節考』により、芸術選奨を受賞しました。

最後の年

楠田浩之は、2008年9月13日に92歳でこの世を去りました。彼は日本映画界において重要な役割を果たし、息子の楠田泰之もテレビプロデューサーとして活動しています。

フィルモグラフィー

楠田の主なフィルモグラフィーには、以下の作品があります：

• - 『人生のお荷物』 (1935) - 撮影助手
• - 『花咲く港』 (1943) - 技師昇進第1作
• - 『カルメン故郷に帰る』 (1951) - 撮影
• - 『二十四の瞳』 (1954) - 撮影
• - 『楢山節考』 (1958) - 撮影

彼の作品は、松竹大船撮影所が製作したものが多く、彼の技術と独自の視点は、日本映画の発展に多大な貢献を果たしました。若い世代の技術者たちにとっても、その功績は大きな遺産となっています。

もう一度検索