苗木町

概要

苗木町（なえぎちょう）は、かつて岐阜県恵那郡に存在した町です。現在の岐阜県中津川市の中核をなす地域の一つであり、木曽川の北岸に位置しています。対岸には中津川市の中心市街地である旧中津町があります。この地域は、かつての苗木藩の拠点であり、苗木城の城下町として栄えました。

地理と構成

苗木町は、木曽川沿いの地形に沿って形成されており、以下の大字と小字で構成されていました。

大字: 苗木（なえぎ）
小字:
あ行: 赤ノ田、阿廼久留美、新谷、井汲、井ノ口、岩須、上の山、後山、上ノ町、大東、大牧、岡田、大久郷
か行: 柿野、上北谷、狩宿
さ行: 酒屋、下北谷、霜畑、上陸、背戸川、浅間
た行: 高柴、高峯/高峰、高森、津戸
な行: 中切、中平、中八幡、那木、並松、西八幡、沼、根畑
は行: 馬場、東八幡、日比野、深沢、冨士ケ根、札掛、古畑、本町
ま行: 町裏、丸山、丸山下、南八幡、夫婦橋、向並松、向山、麦搗、室屋
や行: 櫓下、柳ノ木、柳町、八幡
大字: 瀬戸（せと）
小字:
あ行: 阿宇坂、板橋、上地平、馬駈、挽場
か行: 上耕地、上滝
さ行: 下耕地、真地平
な行: 中耕地、中平、中屋平、野久保
は行: 原
ま行: 向田
や行: 山の田
【苗木・瀬戸入合】
峠

歴史

苗木町の歴史は、鎌倉時代初期に遠山氏がこの地に進出したことに始まります。遠山景朝の長男である遠山景村が、1242年に木曽川北部の所領を確立するため、那木津戸（現在の苗木）に進出しました。その後、元弘年間には遠山一雲入道と遠山景長親子が、高森山に砦を築きました。戦国時代には、遠山直廉によって苗木城が築城され、この頃に城下町の原型が形成されたと考えられています。

1600年には苗木藩が設立され、江戸時代には苗木藩領として日比野村、瀬戸村、上地村がありました。明治時代に入り、1874年に日比野村が苗木村に改称、1875年には瀬戸村と上地村が合併して瀬戸村となりました。1890年には旧苗木村と瀬戸村が合併して苗木村となり、1891年に町制を施行して苗木町となりました。

苗木町は、1951年に中津町と合併して中津川町（2代目）となり、同日に廃止されました。その後、1952年に中津川町が市制を施行し、中津川市となりました。

寺院

永寿寺（臨済宗妙心寺派）

交通

かつては北恵那鉄道が町内を走っており、以下の駅がありました。

恵那峡口駅
山之田川駅
苗木駅
上苗木駅
並松駅

教育

町内には以下の教育機関がありました。

苗木町立苗木小学校（現：中津川市立苗木小学校）
苗木町立苗木小学校瀬戸分校（1974年廃校）
苗木町立苗木中学校（現：中津川市立苗木中学校）

観光

苗木町には、以下の観光スポットがあります。

苗木城: 戦国時代に築かれた山城で、その遺構は現在も残っています。
苗木花崗岩: この地域は花崗岩の産地であり、特に苗木花崗岩は貫入花崗岩の一種として知られています。
高森神社: かつては苗木城の守護神である竜王権現が祀られていましたが、1871年に改称されました。
苗木神明神社: 苗木県の県社でした。

関連項目

* 岐阜県の廃止市町村一覧

苗木町は、歴史的な背景と美しい自然が融合した魅力的な地域です。現在では中津川市の一部となり、その歴史と文化は、今もなお地域に息づいています。

もう一度検索