若宮神社 (大紀町)

若宮神社の概要

若宮神社は、三重県度会郡大紀町に位置する瀧原宮の所管社であり、瀧原宮の境内に鎮座しています。瀧原宮には、若宮神社の他に長由介神社、川島神社があり、これら3社は瀧原宮の所管社として共に祀られています。若宮神社は、瀧原宮本宮の右側、少し高くなった場所に位置し、瀧原宮を参拝する際には、瀧原宮、瀧原竝宮に続き、この若宮神社、長由介神社、川島神社の順で参拝するのが古くからの習わしとなっています。

若宮神社は、瀧原宮の所管社の中でも最も重要な位置を占め、別名「天若宮」とも呼ばれています。南向きに建てられており、正殿は神明造の萱葺で、瑞垣と瑞垣御門、そして神明鳥居があります。

祭神について

若宮神社の祭神は若宮神とされていますが、これは滝原にゆかりのある水神であると考えられています。また、別の説では水分神であるとも言われています。ただし、『大宮町史』では祭神が不明とされており、神宮司庁発行の『お伊勢まいり』では「若宮の神」と記述されているにとどまります。

歴史

若宮神社の創建年代ははっきりとはわかっていません。しかし、現存する史料の中で最も古い記録は、安貞2年（1228年）の『内宮遷宮記』に見られます。また、建久3年（1192年）の『皇太神宮年中行事』にも、祭使が瀧原竝宮を参拝した後に、河島・長由介・天若宮を参拝したという記述がありますが、これは寛正5年（1464年）に荒木田氏経によって加筆されたものです。

江戸時代の寛文2年（1662年）以降、若宮神社と長由介神社は江戸幕府による神宮式年遷宮の対象となりました。明治22年（1889年）以降は、神宮司庁がその造営を担っています。江戸時代まで若宮神社と同じく南向きに鎮座していた長由介神社は、明治7年（1874年）に西向きに変更され、それまでなかった玉垣と玉垣御門が設けられました。この際、川島神社は長由介神社に同座されることとなりました。

若宮神社は、2014年（平成26年）11月に建て替えられました。それ以前の遷座は1909年（明治42年）に行われています。

交通アクセス

若宮神社へのアクセスは、JR紀勢本線滝原駅から徒歩約36分（約1.9km）です。ただし、列車の本数が少ないため、時間帯によっては2〜3時間列車が運行されないことがあります。そのため、自動車でのアクセスを推奨する旅行ガイドブックもあります。

公共交通機関を利用する場合は、三重交通松阪熊野線（旧・南紀特急バス）の「瀧原宮前」バス停で下車すると、すぐに神社に着きます。

自動車でのアクセスは、紀勢[[自動車道]]大宮大台ICから尾鷲方面へ南下し、国道42号を経由して約10分（約300m）です。駐車場は約100台分あります。

まとめ

若宮神社は、瀧原宮の静寂な境内に佇む、歴史ある神社です。その歴史や祭神について深く知ることで、より一層この場所の神聖さを感じることができるでしょう。参拝の際には、ぜひ瀧原宮の所管社である他の神社も巡り、この地域の歴史と文化に触れてみてください。

もう一度検索