若松只一

若松只一の生涯

若松只一（わかまつただかず、1893年3月8日 - 1959年11月19日）は、日本の陸軍で重要な役割を果たした陸軍軍人です。彼は愛知県に本籍を持ち、福島県で誕生しました。父は陸軍工兵中尉の若松八弥でした。

幼少期から学びの道へ

若松は名古屋陸軍地方幼年学校及び中央幼年学校を卒業後、1914年に陸軍士官学校の26期生として卒業しました。同年の12月には歩兵少尉に任官され、歩兵第33連隊に配属されました。1926年には陸軍大学校（38期）を卒業し、更なる軍事教育を受けました。

軍歴と国際経験

若松は歩兵第33連隊中隊長や参謀本部付勤務を経て、1930年から1932年にかけてドイツで駐在するチャンスを得ました。帰国後は再び歩兵第33連隊の大隊長に就任し、いくつかの重要な役職を歴任します。特に1937年にはオーストリア大使館とハンガリー公使館の付武官として欧州における軍事的関係の構築に従事しました。

1938年にはドイツによるオーストリア併合に関する事態を経験し、その後、日本に帰国しました。1939年8月には陸軍少将に昇進し、留守第3師団司令部に配属されました。

日中戦争と太平洋戦争

若松は1940年の日中戦争において、第38歩兵団の指揮官として広東付近で数多くの作戦に参加しました。その後、第22軍の参謀長に転任し、軍務の重要な決定を行いました。1941年に太平洋戦争が始まると、彼は参謀本部総務部長としてそれに対処し、1942年12月には陸軍中将に昇進しました。

1944年には南方軍総参謀副長として任務を遂行し、1945年4月からは本土決戦に備える第2総軍の参謀長に就任しました。終戦を迎えると、彼は陸軍次官としての任務を全うし、その後、1947年には公職追放の指示を受けることになります。

戦後の影響と裁判

1948年、若松は南方での捕虜輸送時に虐待に関与した容疑で逮捕され、B級戦犯として裁判を受け、懲役刑を言い渡されました。この事例は、彼の評価に大きな影響を与えることとなりました。

最後の年

若松は戦後、予備役に編入された後、1959年に亡くなりました。彼の生涯は、日本陸軍の激動の時代における重要な歴史的な記録を残しています。彼に関する伝記は額田坦によって書かれ、彼の功績と背景が詳しく述べられています。若松の名前は日本の軍事史に永遠に刻まれることでしょう。

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