若瀬川栄蔵

若瀬川栄蔵の生涯と功績

若瀬川栄蔵（わかせがわ えいぞう）は、1903年2月19日生まれで、1990年3月20日に亡くなった大相撲力士です。秋田県平鹿郡雄物川町（現在の横手市）で生まれ、幼少期から相撲に魅せられました。彼は、最初は楯山部屋で相撲を学びましたが、師匠である清瀬川敬之助の移籍に伴い、1921年5月場所から本格的に相撲界に足を踏み入れました。

若瀬川の本名は佐藤永藏（さとうえいぞう）、後に中川永藏（なかがわえいぞう）と名乗ります。身長167cm、体重90kgというコンパクトな体型ながら、彼は相撲の世界で確固たる地位を築いていきます。彼の得意な技術は左四つ、突き、押しであり、これを駆使して多くの対戦相手を倒しました。

1925年には三段目で全勝し、その後の成績も順調に伸びていきました。1900年代後半から1930年にかけて、幕下での活躍を経て、1929年には十両昇進を遂げます。1930年の1月場所では新入幕を果たし、伊勢ヶ濱部屋への所属が正式に決まりました。彼はこの時期、幕内での地位を固め、以降は休場せずに幕内に在位し続けることができました。

若瀬川は171cmという低身長ではありましたが、「今義経」と称されるほどの実力を持っていました。幕内中堅力士として、大関の大ノ里萬助や能代潟錦作といった一流力士とも対戦し、彼らから勝ち星をあげました。このような活躍により、多くの相撲ファンに支持され、注目される存在となります。

1934年1月場所を最後に引退し、年寄枝川を襲名しましたが、1936年には廃業を余儀なくされました。引退後も若瀬川は相撲界に関与し、後進の育成に力を尽くしました。1980年代には、若瀬川の孫弟子である若瀬川剛充が幕内昇進を果たし、彼と若瀬川泰二との鼎談が行われました。これにより、若瀬川の名は三世代にわたって相撲の歴史に刻まれることとなります。

主な成績

• - 通算成績：154勝154敗1預　勝率.500
• - 幕内成績：63勝98敗　勝率.391
• - 現役在位：38場所
• - 幕内在位：16場所
• - 三段目優勝：1回（1925年1月場所）

改名歴

• - 若瀬川 栄三（わかせがわ えいぞう）1921年5月場所 - 1928年10月場所
• - 若瀬川 栄藏（わかせがわ えいぞう）1929年1月場所 - 1934年1月場所

若瀬川栄蔵の人生は、相撲に捧げられたものであり、彼の貢献は今でも多くの人々に語り継がれています。彼の功績は大相撲の歴史にしっかりと刻まれ、今後もその影響は色あせることがありません。

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