茅ヶ崎城

茅ヶ崎城について

茅ヶ崎城（ちがさきじょう）は、神奈川県横浜市都筑区麻ヶ崎東に位置した歴史的な城跡で、港北ニュータウン遺跡群の一部として知られています。この城は、中世の日本における城郭の1つで、都市にありながらも比較的よく保存された遺構が残っていることが特徴です。現在、この場所は横浜市指定史跡として一般に公開されており、茅ヶ崎城址公園として多くの人々に親しまれています。

歴史・沿革

茅ヶ崎城は、治安年間に多田行綱によって築城されたという伝説がありますが、正確な築城年代については諸説あり明確ではありません。考古学的な調査によれば、城は15世紀後半に築かれ、16世紀前半に改修が行われた可能性が高いとされています。現在のところ、後北条氏によって築城されたと考えられていますが、出土した遺物には扇谷上杉氏に関連するものが多く見られ、後北条の時代の遺物はあまり発見されていません。

また、「小田原衆所領役帳」によると、茅ヶ崎の地域は小机衆に属する座間氏の所領だったことから、茅ヶ崎城は小机城の支城であり、座間氏が城代または城番を勤めていたと推測されています。1590年には後北条氏が滅亡し、城は廃城となりました。

遺構

茅ヶ崎城は1970年代に開発が始まった港北ニュータウン地域内にあり、268の遺跡群の一つです。開発段階から、この地域では緑地化が検討されており、その結果、造成による破壊を免れることができました。周辺には宅地が広がっていますが、遺構は比較的良好に保たれており、曲輪（郭）、土塁、空堀、櫓台の跡などが明確に確認できます。ただし、一部の郭には立ち入ることができない小堀切があります。

以前は雑木林だったこの地域ですが、1990年から1998年にかけて横浜市ふるさと歴史財団による発掘調査が行われ、2005年以降は横浜市によって茅ヶ崎城址公園として整備が進められました。2008年の6月28日には一部が公開されました。また、2009年11月2日には、横浜市指定文化財（史跡）として認定されました。

アクセス

茅ヶ崎城址公園へのアクセスは便利で、横浜市営地下鉄センター南駅から徒歩で8分ほどの距離に位置しています。史跡を通じて、中世の歴史や文化を感じながら散策することができるため、訪れる人々にとって貴重な体験となることでしょう。公園として整備されたこの場所は、多くの人に愛される憩いの場であり、歴史の深さを感じられる場所なのです。

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