茨田郡

茨田郡の歴史と沿革

茨田郡（まったぐん）は、かつて河内国、堺県、および大阪府の一部に存在した行政区画です。この郡は1880年に公式に設立され、その郡域は現在の守口市や門真市、大阪市の一部など、多様な地域を含んでいました。

郡の範囲

1880年に茨田郡が設立された当時、その区域は以下の地域を含んでいました。

• - 守口市 － 郡の全域。
• - 門真市 － 郡の全域。
• - 大阪市鶴見区 － 今津南、今津中、今津北、横堤以東の一部。
• - 枚方市 － 菊丘南町、菊丘町、高塚町、岡山手町、岡東町の南西部分、および川原町、香里ケ丘の一部。
• - 寝屋川市 － 下神田町、中神田町、東神田町、清水町、など多くの村。
• - 大東市 － 諸福、太子田、赤井、氷野、大東町の北西部。

古代の記録

茨田郡の起源は古代にさかのぼります。『播磨国風土記』には「河内国茨田郡の枚方の里」の記載があり、大宝2年（702年）頃には交野郡が分離されたとされています。また、当時の呼称として「まんだ（まむた）のこおり」が確認されています。

式内社に関しても『延喜式』神名帳に記載が残り、郡内には古くから信仰の対象となる神社が存在していたことがわかります。

近世以降の歴史

近世以降、茨田郡はさまざまな行政的変化を経ていきました。具体的には、明治初年の「旧高旧領取調帳」には、明治時代初期の支配状況が記されており、特に高槻藩が所領を有していたことが示されています。

明治時代の変遷

• - 慶応4年（1868年） - 幕府領や旗本領が大坂裁判所の管轄下に置かれ、その後大阪府へ移管されました。
• - 明治2年（1869年） - 河内県への管轄移動を経て、堺県となります。
• - 明治13年（1880年） - 郡区町村編制法が施行され、茨田郡が正式に発足しました。最初の郡役所は三矢村に設けられました。
• - 明治14年（1881年） - 大阪府の管轄下に移り、その後の詳細な合併が続きました。

町村制の施行

1889年には町村制が施行され、新たに多くの町村が設けられました。これにより、以下のような町村が誕生しました。

• - 枚方町 - 複数の村が合併して形成。
• - 蹉跎村 - みどりの地域が統合されて設立。
• - 友呂岐村 - いくつかの村が集まって創られました。

郡の廃止

1896年、郡制の施行に伴い、茨田郡は北河内郡として再編され、その歴史に幕を下ろしました。これにより、茨田郡は消滅し、その区域は北河内郡の一部として新たな行政区画に組み込まれました。

まとめ

茨田郡はその成立から廃止まで、多くの歴史的イベントと変遷を経験しました。地域の文化や生活は、この郡の存在を通じて形作られたとも言えるでしょう。その歴史は、地域の発展と共に深く刻まれています。

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