草津温泉駅

草津温泉駅：交通の要衝、温泉街への玄関口

群馬県吾妻郡草津町に位置する草津温泉駅は、単なるバスターミナルではなく、草津温泉へのアクセスの中心として、重要な役割を担っています。かつて国鉄バスの自動車駅として開業した歴史を持ち、「駅」という名称で親しまれてきました。現在もその役割は変わらず、多くの路線バスが発着し、観光客や地元住民の生活を支えています。

歴史：国鉄バス駅からの発展

草津温泉駅の歴史は、1935年（昭和10年）に省営自動車上州草津線の開業にまで遡ります。当初は「上州草津駅」という名称でしたが、東海道本線にある草津駅との混同を避けるため、後に「草津温泉駅」に改称されました。

草軽電気鉄道や複数のバス会社が乗り入れていた草津町では、停留所が分散していたため、乗客の利便性を高めるべくバスターミナルの設置が計画されました。1965年、草津町と第三セクター「草津バスターミナル株式会社」が設立され、1966年には2代目駅舎が完成し営業を開始。1968年には、国鉄バス駅として初めてみどりの窓口が開設されました。現在の3代目駅舎は1986年に完成し、草津町役場と一体となった構造となっています。2015年には3階が全面改修され、草津町立温泉図書館が開館するなど、地域住民のための複合施設としての役割も担うようになりました。

駅の構造と設備

2階にあるコンコースには、JR東日本の「みどりの窓口」、インターネット端末、喫茶コーナーなどが設置されています。1階には食堂や売店、3階には前述の温泉図書館があり、乗客だけでなく地域住民にとっても便利な空間となっています。みどりの窓口では、かつては全国のJR駅までの連絡乗車券の購入ができましたが、現在は長野原草津口駅から乗車する乗車券の発売となっています。しかし、草津温泉駅から長野原草津口駅までのバス乗車券とJR乗車券を同時に購入する人が多いため、実質的な変化は少ないと言えるでしょう。また、草軽交通、西武観光バス、上田バスの乗車券も発券しています。

乗り場と路線

9番線までの頭端式バスホームがあり、多くの路線バスが発着します。JRバス関東、草軽交通、西武観光バス、上田バス、長電バスなど、複数の事業者が乗り入れており、草津温泉町内巡回バスも運行されています。高速バス路線も充実しており、東京、新宿、渋谷、横浜など、首都圏各地への直通便が運行されています。季節運行の路線もあり、年間を通して多くの利用客が訪れます。冬季には、白根火山方面への路線が運休となるなど、季節による運行状況の変化にも注意が必要です。

草軽電気鉄道草津温泉駅

現在のバスターミナルから400mほど南には、かつて草軽電気鉄道の草津温泉駅が存在していました。1926年に開業し、1962年に廃駅となりました。現在は浅間台公園となっており、駅跡を示す記念碑と当時のレールが残されています。

まとめ

草津温泉駅は、単なるバスターミナルとしてだけでなく、草津温泉の玄関口として、また地域住民のための複合施設として、重要な役割を果たしています。歴史と進化を遂げ、現代においてもその利便性は高く評価されています。草軽電気鉄道の草津温泉駅跡地は、歴史を偲ばせる貴重な場所として、訪れる価値があります。草津温泉を訪れる際は、この歴史ある駅を拠点に、温泉街の魅力を存分に楽しんでください。

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