草軽交通

草軽交通株式会社

草軽交通株式会社（くさかるこうつう）は、長野県北佐久郡軽井沢町に本社を置くバス事業者です。かつては東急グループの一員でしたが、2009年9月30日に離脱し、現在は草軽上田ホールディングスを通じて上田バスとグループ会社になっています。

概要

草軽交通の前身は草軽電気鉄道で、鉄道路線が全廃された1962年から4年後の1966年に現社名に変更されました。ただし、鉄道廃止直前の1962年の切符には「草軽交通」の表記が見られます。

2001年にはタクシー部門を売却し、貸切バス部門を草軽観光バスとして分社化。これにより、一般路線バスの運行が中心となりました。2009年に東急グループを離脱したことで、乗合・貸切の両方を手掛けるバス事業者となり、夏季には軽井沢発着の定期観光バスも運行しています。

バス事業以外にも、売店、貸自転車店、自動車整備工場、別荘管理など幅広い事業を展開しています。かつては草津温泉ホテル東急（現：草津温泉ホテルリゾート）や伊香保東急ビラ（現：大江戸温泉物語 伊香保）も経営していましたが、それぞれ2005年と2007年に経営から撤退しています。

2011年からは上田バスの株式を保有し、現在は草軽上田ホールディングスを通じてグループ会社となっています。

歴史

1928年：草津電気鉄道株式会社が自動車事業を開始。
1939年：社名を草軽電気鉄道株式会社に変更。
1945年：東京急行電鉄の傘下に入る。
1957年：群馬県と長野県で貸切バス事業を開始。
1960年：草軽電気鉄道の鉄道線の一部廃止に伴い、バス路線を編成。
1962年：鉄道線が全廃となり、乗用自動車・乗合自動車の事業者となる。
1966年：社名を草軽交通株式会社に変更。
1987年：貸切バス専業の草軽観光バスを設立。
2001年：タクシー・ハイヤー部門を売却し、貸切バス部門を草軽観光バスに移管。
2005年：草軽リゾートサービスから旅行業を譲り受ける。
2009年：東急グループから離脱し、不動産事業を除く事業を草軽観光バスに統合。新会社として草軽交通株式会社を設立。
2011年：新社屋完成、東急軽井沢別荘地の事業を譲受、主要株主が地元株主に変更、白糸ハイランドウェイの権利義務を承継。

路線

現有路線

急行草軽線: 軽井沢駅前 - 草津温泉
主要路線で、全便急行。季節変動が大きい。沿線に観光スポットが多い。
途中停車地：旧軽井沢、三笠、小瀬温泉、白糸の滝、峰の茶屋、浅間ハイランドパーク、浅間牧場、北軽井沢、応桑道
草軽病院線: 軽井沢駅前 - 草津温泉（西吾妻福祉病院経由）
急行草軽線の各駅停車便。沿線住民の通院を考慮。
北軽井沢以遠は一部区間短縮運行あり。
北軽井沢線: 軽井沢駅前 - 北軽井沢
急行草軽線の区間便。全便各駅停車。
長野原線: 長野原草津口駅 - 北軽井沢
地域住民向けの路線。運行本数が少ない。
主な経由地：上州大津、応桑道、応桑
白根火山線: 草津温泉 - 殺生河原
観光路線。西武高原バス、JRバス関東との共同運行。
主な経由地：草津国際スキー場、御成山スキー場、殺生河原
軽井沢町内循環バス北廻り線
軽井沢町の循環バス。通年運行。運賃は200円
主な経由地：信濃追分駅、大日向、千ヶ滝別荘管理事務所前、軽井沢病院、中軽井沢、鳥居原団地

廃止された路線

浅間牧場 - 鬼押出し
万座・鹿沢口駅 - 草津温泉
長野原駅 - 花敷温泉
北軽井沢 - 栗平
北軽井沢 - 照月湖
草津温泉 - 草津栗生楽泉園

営業所

現在は軽井沢本社営業所のみ。過去には草津営業所、北軽井沢営業所が存在しました。

車両

一般乗合用：13両。トップドア車両が中心だが、中古の2ドア車両も導入。
一般貸切用：14両（大型8両、中型3両、小型2両）。
車両メーカー：日野、三菱ふそう、トヨタ。
社番：4桁で表記。一般乗合用は2000番台、大型貸切車は5000番台、中小型貸切車は8000番台または800番台。メーカーによる区別は無し。下2桁の42、49は欠番。下1桁の4と9は一部例外を除き欠番。
カラーリング：東急バスに準ずる。
* 広告：過去には一部車両に広告があったが、現在は撤去。

草軽交通は、地域に根差したバス事業者として、今後もその役割を果たしていくことが期待されます。

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