菊月 (睦月型駆逐艦)

駆逐艦菊月（きくづき）

菊月（きくづき）は、日本海軍が運用していた駆逐艦で、睦月型一等駆逐艦の9番艦です。艦名は旧暦で9月を指し、初代神風型駆逐艦「菊月」から名称を引き継ぎました。この艦は、珊瑚海海戦の前哨戦で撃沈されましたが、その名は海上自衛隊の護衛艦「きくづき」に引き継がれています。

艦歴

菊月は1923年度の計画に基づいて建造され、1924年11月10日に舞鶴工作部で艦名が与えられ、次いで1925年6月15日に起工、1926年5月15日に進水し、11月20日に竣工しました。艦は佐世保鎮守府に配属され、1928年8月1日に正式に「菊月」と改名されました。

1937年からの支那事変では中支や南支方面に展開し、さらに仏印進駐作戦にも参加しました。1941年の太平洋戦争開戦時、本艦は第1航空艦隊の第23駆逐隊に属しており、南雲機動部隊の直衛には長距離航続の艦艇が使用され、菊月型の駆逐艦は南洋部隊に編入されました。

当初、グアム島攻略部隊に参加し、多くの艦船と共に作戦に臨みました。1942年1月以降、菊月は主にラバウル方面での攻略作戦に参加しました。

珊瑚海海戦

1942年4月29日から30日にかけて、菊月はツラギ攻略部隊としてラバウルから出撃しました。5月3日にはツラギ島を占領し、その後アメリカの艦隊に遭遇することになります。5月4日には、ツラギ泊地で燃料補給中に攻撃を受け、菊月は敵艦艇からの雷撃による被弾を受けました。この攻撃により、12名が死亡し、22名が負傷。その後、菊月は曳航されて海岸に擱座する事態となりました。

菊月は最終的に1942年5月7日に沈没し、その後も未発見の状態が続いていました。戦後、艦体引き上げの機会はあれど、ほとんどが風化し形をとどめていません。しかし、ソロモン諸島の一部は海の墓標として扱われ、今も残存しています。

戦後の取り組み

2016年、有志によって菊月保存会が設立され、艦船の第四砲身を引き上げる活動が始まりました。2017年6月にはその引き揚げに成功し、日本の舞鶴に運ばれ、修復作業を経て、舞鶴市の神社に奉納されました。

歴代艦長

艦長には数多くの指揮官が就任しましたが、その中でも特に斎藤二朗中佐は、設立から早期の艦長を務めています。

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このように、菊月は日本海軍の駆逐艦の中でも特色を持つ艦艇であり、その歴史は多くの戦闘に関連し、今も多くの関心を集めています。将来にわたり、その名と艦体が保たれることを期待しています。

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