萩谷順

萩谷順（はぎたにじゅん）氏は、1948年7月11日生まれの日本のジャーナリストであり、法政大学の名誉教授です。ジャーナリストとしてのキャリアは、朝日新聞社での編集委員としての活動が中心です。また、テレビ朝日のニュース番組にも出演し、その知的な語り口で広く知られています。

生い立ちと学歴

東京都出身の萩谷氏は、祖父に医師の萩谷理平治、父に国文学者の萩谷朴、母に安田銀行頭取の安田善五郎の長女という、由緒ある家系に生まれました。また、戦前の歌手である徳山璉は義理の叔父にあたります。学習院初等科から学習院中・高等科を経て、東京大学法学部を卒業しました。学習院の同級生には、政治家の鳩山邦夫氏、作曲家の都倉俊一氏、東京大学名誉教授の能見善久氏、日本郵政社長の長門正貢氏など、各界で活躍する著名人が名を連ねています。学習院高等科時代には、第一外国語としてドイツ語を専攻していました。

朝日新聞社でのキャリア

1971年に朝日新聞社に入社した萩谷氏は、宇都宮支局と長野支局での勤務を経て、政治部、外報部へと進みました。その後、ドイツ国際放送（Deutsche Welle）への派遣、カイロ特派員、ウィーン特派員、外報部次長、ボン特派員、英文雑誌ジャパン・クオータリー編集長など、国際的な舞台で活躍しました。

テレビ朝日での活躍

1985年4月には、テレビ朝日系の『ANNニュースレーダー』でメインキャスターを務め、その後も同局のニュース番組にたびたび出演しました。1985年8月には、日本航空123便墜落事故のニュース速報を担当するという、報道の第一線での経験も持っています。

大学教授としての活動

2005年3月に朝日新聞社を退社した後、同年4月には法政大学法学部の教授に就任しました。2019年3月末に同職を退任するまで、長年にわたり教育者としても貢献しました。

主な出演番組

萩谷氏は、数々の報道・情報ワイドショー番組に出演しました。これらの番組はすべて、テレビ朝日系列で放送されました。また、BS朝日の『ザ・ドキュメンタリー』ではナビゲーターを務めました。

著書・翻訳

萩谷氏は、著書や翻訳にも携わっています。主なものとして、ヘルムート・シュミット著の『シュミット外交回想録〈上〉』（永井清彦氏との共訳、岩波書店、1989年）や、『公共放送BBCの研究』（原麻里子・柴山哲也氏との共編著、ミネルヴァ書房、2011年）に収録された「ドイツの報道ードイチェ・ヴェレを中心に」などがあります。

萩谷順氏は、ジャーナリスト、大学教授、翻訳家として多岐にわたる分野で活躍し、その経験と知識を社会に還元し続けています。

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